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ロシアの北京五輪三冠選手、ソ連時代のウエア着用に非難殺到。スキー界からは「とても不謹慎な行動だ」と怒りの声

THE DIGEST編集部

2022.03.13

北京五輪では3つの金メダルを獲得したボルシュノフ。そんなスキー界のカリスマのSNS投稿が物議を醸している。(C)Getty Images

北京五輪では3つの金メダルを獲得したボルシュノフ。そんなスキー界のカリスマのSNS投稿が物議を醸している。(C)Getty Images

 軍によるウクライナ侵攻が深刻さを増し、国際的な非難を浴びるロシア。そのなかでクロスカントリーの絶対王者であるアレクサンドル・ボルシュノフ(ロシア)の“あるSNS”投稿が物議を醸している。

 先に開催された北京五輪でも3つの金メダルを獲得した25歳は、今月7日に自身のインスタグラムで、旧ソビエト連邦時代のものとみられるウエアを自ら着用し、スキーに励む画像や動画を投稿したのだ。

 即座にコメント欄で非難が殺到し、「自身のスポンサー会社である『Rossignol』からもこれは認められない」(ポーランド紙『Sport』より)と指摘されたという彼は、即座に投稿を削除した。だが、「CCCP(ソ連の略称)1980」と、ウラジミール・プーチン大統領とロシア軍に対する支持ともとれるメッセージを添えたボルシュノフの投稿は、あっという間に拡散され、国際的に波紋を広げている。

 とりわけ欧州メディアや識者間では、厳しい反応が相次いでいる。ポーランド紙『Sport』は、「残念ながら『スポーツを政治と一緒にしてはいけない』という言葉は、まったく意味をなさなくなった」と糾弾。「いまのロシアのウクライナへの軍事的行ないを支持する選手がいるのは、残念で仕方がない」とボルシュノフを真っ向から批判した。
 

 また、ノルウェー紙『VG』のインタビューに応じた同国スキー連盟のエリック・ローステ会長は、怒りの声を上げた。

「とても不謹慎な行動だ。ロシアが今ウクライナで、ウクライナの人々に対してやっていることをよく見るべきだ。今回の投稿のような酷い計画をするような人間たちと、我々は関係を絶っていく必要がある」

 ロシアのアスリートを巡っては、今月6日にカタールで行なわれた体操のW杯で、イワン・クリアクが軍の勝利を意味する「Z」の文字をユニホームに貼りつけて、大騒動に発展したばかり。それだけに、ボルシュノフの行ないに対する余波も大きく広がっていきそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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