ロシア側の反発はますますエスカレートしている。今度は御年80歳を迎えたフィギュアスケート界の重鎮が、アスリート排除の動きに対して怒りをぶちまけた。
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　スポーツメディア『Sport24』の取材に応じたのは、旧ソ連時代を含む長きに渡ってロシア・フィギュアスケート連盟の会長を務め、現在は名誉会長の職にあるヴァレンティン・ピセエフ氏だ。ロシア軍のウクライナ侵攻を受けて、IOC（国際オリンピック委員会）はロシアおよびベラルーシの選手団の国際大会出場禁止を各スポーツ連盟に勧告。ISU（国際スケート連盟）はこれに同調し、さっそく世界選手権（３月21～27日／フランス・モンペリエで開催）での“除外”を決定した。

　ピセエフ氏は「国際大会から除外するなど、我々への反感が高まっている。だが、この競技（フィギュアスケート）において、我々はどんな苦難に直面しても、リーダー的存在であり続けるだろう」と主張し、次のように続けた。

「IOCとISUには、恥を知れと言いたい。彼らは世界的なスポーツであるフィギュアスケートの発展を妨げており、その事実に対する自覚が足りないんだ。自分たちがなにをしているのかをよく考えるべきで、政治とスポーツの混同を是正すべきである。なぜ、若く約束されたスポーツの才能を潰すのか。遅かれ早かれ、時間が経てば、すべては収まるべきところに収まるだろう。彼らがどんな圧力を掛けてこようが、我々は世界トップの座を諦めはしない」
 
　ロシア国内ではピセエフ氏と同様に、選手や指導者たちが猛烈な批判を展開。そして急きょ、世界選手権に対抗する大会「チャンネル・ワン杯」（３月24～27日／サランスク）の開催にこぎ着けた。北京五輪の女子シングルで金メダルを獲得したアンナ・シェルバコワやカミラ・ワリエワ、エリザベータ・トゥクタミシェワらスター選手が集い、「これこそが世界選手権」と豪語している。

構成●THE DIGEST編集部

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