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フィギュア

「いつも何かを恐れていた」13歳の天才スケーターがトゥトベリーゼ氏の厳格指導を激白「痛くてもジャンプしなきゃいけない」

THE DIGEST編集部

2022.03.23

現在はプルシェンコ氏(右)と活動するジリーナ(中央)。彼女はかつての恩師でもあるトゥトベリーゼ氏(左)の指導法を批判するように訴えている。(C)Getty Images

現在はプルシェンコ氏(右)と活動するジリーナ(中央)。彼女はかつての恩師でもあるトゥトベリーゼ氏(左)の指導法を批判するように訴えている。(C)Getty Images

 先月20日に幕を閉じた北京五輪では、ロシア・フィギュアスケート界の大物コーチ、エテリ・トゥトベリーゼ氏の愛弟子たちが躍動した。

 アンナ・シェルバコワが金メダル、アレクサンドラ・トゥルソワが銀メダルに輝き、ドーピング問題に揺れたカミラ・ワリエワも4位で大会を終えた。いずれも、トゥトベリーゼ氏が主宰する「サンボ70」での競争を勝ち抜いたエリートたちである。

 だが、“鉄の女”と謳われるトゥトベリーゼ氏のシビアなスタイルは、ロシア国内でも一部から問題視されている。元教え子や関係者などから怪我のリスクを顧みない指導が次から次へと暴露され、今ではすっかりダーティなレッテルが定着した。

 そうしたなかで、新たにフィギュア大国屈指の名伯楽を告発したのは、13歳の少女だった。現地時間3月日、ロシア・メディア『Sports.ru』の取材に応じたヴェロニカ・ジリーナは、「もし、どこか痛くて何か怪我があったら、負担がかからない練習をする。でも、フルスタリヌイ(トゥトベリーゼ氏の拠点とする練習場)はそんなことない。より厳しかった」と、2020年4月まで師事したトゥトベリーゼ氏のコーチングを振り返った。

「練習方法が全く違う。フルスタリヌイは、もし身体が痛くても、とにかくジャンプしなければいけない。そのせいで怪我が酷くなったこともあった。でも、今のチームは、より家庭的な雰囲気がある。入った頃は音楽を聴きながらジャンプがうまくいかないことを心配していたけど、今ではどれだけ滑り込んで心配するようなことはない」

 ジリーナは11歳で4回転ジャンプを体得した次世代のスケーターだ。そんな天才少女は、20年5月に妹とともにエフゲニー・プルシェンコ氏のアカデミーに移籍した。そこで新境地を開いた彼女は、過度な練習を強いられるトゥトベリーゼ氏の下での日々を「いつも叱られることを恐れていた」と正直に告白する。そして、次のようにも話した。

「私は違う何かにトライするのも恐かった。だからここに来た時も同じようにびくびくとしながらやってきた。いつも何かを恐れていたんです(笑)。あそこ(フルスタリヌイ)は、誰も教え子たちと冗談を言い合うようなことはない。すべてが本当に厳しかった。正直なところ、私はコーチたちと話すのも恐かった。今はもう恐さはありません」

 心身ともに成長過程で、トゥトベリーゼ氏の厳しすぎる指導を経験したティーンエージャー。だからこそ、“氷の皇帝”の異名を持つプルシェンコ氏の教えは「とても良心的だと思う」と話している。

構成●THE DIGEST編集部

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