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「15歳の少女を辱めた」ロシアの元五輪金メダリストが“ワリエワ問題”に怒りの持論!「彼女はきっと五輪女王になる」

THE DIGEST編集部

2022.03.26

五輪金メダリストにして政府要人の妻であるナフカ氏。西側諸国から経済制裁の対象者に指定されている。(C)Getty Images

 2006年トリノ五輪・フィギュアスケートのペアで金メダルを獲得したタチアナ・ナフカ氏が、ふたたび刺激的なコメントを発して脚光を浴びている。
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 ロシア軍のウクライナ侵攻を受けて、IOC(国際オリンピック連盟)やFIFA(国際サッカー連盟)、ISU(国際スケート連盟)などが次々とロシアおよびベラルーシ選手団に対する制裁を決め、国際大会への出場を禁じている。北京パラリンピックでも開幕前日に除外が決定したが、ナフカ氏はこうした一連の"ロシア追放"に強い言葉で抗議を続けてきた。

 そして今回、46歳のレジェンドは北京五輪で巻き起こったドーピング疑惑に言及した。2月8日、ROC(ロシア・オリンピック委員会)の女子フィギュアスケート代表、カミラ・ワリエワが昨年末に受けた検査で禁止薬物が検出されたことが発覚。ISUは即刻大会からの除外に踏み切ったが、ROC側の訴えを受けたCAS(スポーツ仲裁裁判所)が特例として参加継続を認可した。

 それでもISUは女子シングルでワリエワがメダルを獲得した場合は、授与式を行なわないと発表するなど、確固たるスタンスを貫いた。精神的な負荷に苦しんだワリエワはフリーでミスを連発し、まさかの4位で競技を終了。大粒の涙を流し、「これで授賞式はできるんでしょ?」と話したとも報じられた。

 ナフカ氏はロシア・メディア『Sport Daily』の取材に応え、「彼らは15歳の少女を辱めた」と怒りを滲ませて持論を展開した。

「私が思うに、このスキャンダルは根も葉もない話で、いずれ跡形もなく消え去るはずよ。許せないのは、公的な国際スポーツの責任者たちが腹立たしい行動で、15歳の少女を辱めたという事実。あんな公の大舞台で、あり得ないわ!」
 

 そして先輩スケーターは、若き天才にエールを贈る。

「この不愉快な物語が、カミラを逞しく鍛え上げて、忍耐強さを身に付けさせ、偉大な栄光をもたらすと信じている。彼女はきっと、ロシアのためにオリンピックで金メダルを勝ち取ってくれるわ。そのとき、彼女をいじめた者たちは、自分たちのしたことを恥じるのよ」

 ナフカ氏は現役引退後、ウラジーミル・プーチン大統領の右腕で現在報道官を務めるドミトリ・ペスコフ氏と再婚。国内有数の富豪の妻で実業家としても辣腕を振るう彼女は、西側諸国から資産凍結など経済制裁の対象者に指定されている。

構成●THE DIGEST編集部

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