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坂本花織の初優勝にロシアから暴論続出も“世界準V”レオノワは「金メダルに相応しい」と賛辞【世界選手権】

THE DIGEST編集部

2022.03.27

バイウル氏が称えた女子シングル表彰式の3ショット。左からヘンドリックス、坂本、リウが居並ぶ。(C)Getty Images

 フランス・モンペリエで開催されているフィギュアスケートの世界選手権。現地金曜日には女子シングルのフリーが行なわれ、ショートプログラムでトップに立っていた日本の坂本花織が悲願の初優勝を飾った。
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 合計233・17点を叩き出し、前回大会優勝のアンナ・シェルバコワ(ロシア)がマークした得点をも凌いだ21歳。表彰式の国旗掲揚&国歌演奏の場面では、溢れる涙を抑え切れなかった。

 今大会は、北京五輪金メダルのシェルバコワを筆頭に、ロシア選手団が出場禁止となっていた。ロシア軍によるウクライナ侵攻を受けてISU(国際スケート連盟)が下した制裁で、ロシア側は当然、猛反発。坂本の優勝決定後もそこかしこで暴論が報じられ、名コーチと謳われるタチアナ・タラソワ氏が「本当の世界一と呼べる勝利ではないわね」と言い放てば、元五輪メダリストのイリーナ・スルツカヤ氏も「観ていないわ。世界最強のロシア女子が出ていないのだから、世界選手権とは呼べない」と不満げだ。

 一方で、2012年世界選手権で準優勝のアレーナ・レオノワ氏は地元メディア『Sport Daily』の取材に応じ、独自の見解を示した。ロシア勢が参加できなかった点については「最低な決定であり、スポーツへの冒涜。フギュアスケートのファンにとっても大きな損失で、どこか陰謀めいている」と手厳しい。だが坂本の金メダルに対しては「カオリは素晴らしかったし、本当に金メダルに相応しいパフォーマンスだった。長く待ちわびた勝利だったことでしょう」と賛辞を贈っている。
 

 1994年のリレハンメル五輪・女子シングルで金メダルに輝いたオクサナ・バイウル氏は、表彰台に並んで微笑む3選手の写真に反応。ウクライナ国籍の44歳は公式インスタグラムを更新し、「なんて素敵な表彰式での写真でしょう。1990年代の個性豊かなアスリートが揃っていた時代を思い出しました」と想いを馳せた。

 世界選手権の女子シングルは坂本に次いで、ベルギー勢初のメダリストとなったルナ・ヘンドリックスが2位に入り、中国にルーツを持つ米国のアリサ・リウが3位に食い込んだ。

構成●THE DIGEST編集部

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