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格闘技・プロレス

「俺はもうやめてもいい」那須川天心、『THE MATCH』の地上波放送中止に“魂の懇願”!「最後なんだ。これで終わりなんだ」

THE DIGEST編集部

2022.06.01

武尊との対戦が間近に迫ったなかで、知らされた地上波放送の中止。その一報に那須川は黙っていなかった。写真:徳原隆元

武尊との対戦が間近に迫ったなかで、知らされた地上波放送の中止。その一報に那須川は黙っていなかった。写真:徳原隆元

 日本格闘技界の“天才児”那須川天心が、大一番への並々ならぬ想いを滲ませた。

 23歳の俊英が強い気持ちを露わにするキッカケとなったのは、5月31日にフジテレビが今月19日に東京ドームで開催される格闘技ドリームマッチ『THE MATCH 2022』の放送をしないことを発表したところにあった。

 長く対決が望まれてきたK-1の武尊とのビッグマッチに向け、着々と準備を進めてきた那須川。しかし、試合まで残り3週間を切った段階での地上波放送の中止は、かねてから地上波放送を希望してきた両雄にとって、小さくないモチベーションの低下に繋がるのは言うまでもない。

 だからこそ、次世代のニュースターは、自らの率直な想いを綴った。那須川は騒動から間もない6月1日にインスタグラムに初めて投稿し、308字という長文で自らの覚悟を示している。
 
「たまたまつけたテレビで人生が変わることもあるし、俺は地上波で格闘技を見てキックボクシングを始めた。だから最後は絶対にテレビでやらないと恩返しが出来ない。この試合を見て格闘技を始める人、何でもいいから何かを始める人、沢山居ると思う。そのきっかけになりたい。

 確かに時代はネットやYouTubeかもしれない。PPVでやれば沢山のお金が稼げるのかもしれない。けれどそんなのはどうでもいい。目先のお金なんてちっぽけだし、俺はお金の力には負けたく無い。

 この試合は沢山の子どもたち、未来のある人たち、より多くの人に観てもらいたい。それには地上波しか方法は無い。もし地上波でやらないのであれば俺はもうやめてもいいと思ってる。最後なんだ。これで終わりなんだ。頼む。日本はまだまだ出来るはず」

 なお、大会を取り仕切る実行委員長の榊原信行氏は、31日に開いた緊急会見において、「残念だし頭が真っ白になった」と明かしたうえで、「断られてもあきらめきれない。もう一回戻ってきて欲しい」と放送の再検討を要求。大会まで交渉を続ける意思を公言している。

 日本格闘技史に残る世紀の対戦の行方は果たしてどうなるのか。フジテレビ側の動きを含めて、もどかしい日々が続きそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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