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格闘技・プロレス

信頼ガタ落ちの“問題児”カシメロに国内から助言! 政府組織が調整試合の実施を提案「周りのプロモーターは恐れている」

THE DIGEST編集部

2022.06.16

井上(右)に敵意を見せ続けるカシメロ(左)。今のところ相手にされていない感が否めない彼に、国内からはアドバイスが送られた。(C)Getty Images、(C)AFP/AFLO

井上(右)に敵意を見せ続けるカシメロ(左)。今のところ相手にされていない感が否めない彼に、国内からはアドバイスが送られた。(C)Getty Images、(C)AFP/AFLO

「イノウエに勝てるのは俺だけだ」

 元WBOバンタム級王者のジョンリエル・カシメロ(フィリピン)は、そう強気に言ってのけた。去る6月7日に行なわれたWBAスーパー&WBC&IBF世界バンタム級王座統一戦で、井上尚弥(大橋)が、宿敵のノニト・ドネアを倒してから間もない発言だった。

 その後も「あいつはモンスターじゃなく亀野郎だ」と挑発的な言動を繰り返すカシメロ。だが、今年4月に英国で予定されていたポール・バトラー(英国)とのタイトルマッチは、自身の規約違反(英国内で禁止されているサウナを使用しての減量)で中止に。それ以外にも問題行動を繰り返してきた彼には、周囲も“総スカン”といった様子だ。

 そんな信頼が失墜した32歳に、フィリピン国内では“アドバイス”が送られている。フィリピンの放送局『ABS-CBN』は、政府が運営する国内のプロスポーツの規制当局「Games and Amusements Board」のチェアマンを務めるアブラハム・ミトラ氏の見解を紹介。井上やバトラーとの世界戦を望む前に試合を行なうべきだと指摘している。

 同氏は「体重問題で2試合を失ったカシメロをアクティブに保つため」としたうえで、信頼を回復するためにも複数回の調整試合を勧めた。
 
「私も彼が2度も続けてリングに立たなかったことは知っている。もしも私が相手のプロモーターなら、やはりそれは気にするね。『試合ができないんじゃないか』とね。もちろん彼にお金を払う価値はあると思っているし、イノウエとの対決はプロモーションのし甲斐がある。ただ、試合がキャンセルになるかもしれないとなれば、(交渉は)続けられなくなる」

 相手プロモーターの心境を慮ったミトラ氏は、「バトラーを含めて周りのプロモーターはカシメロを恐れているのかもしれない」とも危惧。そのうえで「カシメロも失われたベルトを取り戻したいならWBOに正式なレターを送るべきだ。私はそれを支持する」と主張し、こう続けた。

「我々はカシメロがどこでどうしようと問題がない。彼と話をしたい。次は何らかの試合をするべきだと考える。そのうえでタイトルマッチに臨むことを支持する」

 現在32歳のカシメロ。足踏み状態が続いているキャリアのリスタート、そして井上らとのビッグマッチを実現させるためにも、「規律を守れる」という証明が何よりも求められそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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