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格闘技・プロレス

ついに実現した“世紀の一戦”を制したのは那須川天心! 武尊とのドラマチックな熱闘に涙の決着「本当に、本当にありがとう!」

THE DIGEST編集部

2022.06.19

ついに東京ドームという大舞台で激突した那須川(右)と武尊(左)。写真:徳原隆元

ついに東京ドームという大舞台で激突した那須川(右)と武尊(左)。写真:徳原隆元

 日本格闘技史に残る“世紀の一戦”が、ついに実現した。

 6月19日、『THE MATCH 2022』が東京ドームで開催され、メインマッチに那須川天心と武尊が登場。互いに打ち合うしびれる攻防戦の末に、前者が文字通りのビッグマッチを制した。

 キックボクシングルールによる3分3R延長1R、スリーノックダウン制で行なわれた一戦は、ジリジリとした緊張感を醸しだした両雄が、立ち上がりから相手にプレッシャーをかけあう展開が続いた。

 そのなかで先手を取ったのは、前日会見で「いろいろありましたけど、こうなる運命だと今は思います。俺の中ではこれをやらなきゃ終われないよねという気持ち」と語った那須川だった。1回終了間際にはカウンター気味に繰り出した左フックで武尊からダウンを奪った。
 
 臆せずに拳を交えた。そんな那須川と武尊の姿に会場のボルテージが高まる。その雰囲気に乗せられるように互いに手数を増やす。2回終了間際には激しく打ち合う一進一退の攻防を繰り広げた。

 3回には那須川に向かって武尊が「打ってこい!」と言わんばかりのジェスチャーを見せるなど、互いに死力を尽くしていった。しかし、判定にもつれた結果、那須川が3-0のフルマークで勝利。因縁の武尊との勝負に蹴りをつけた。

 試合終了直後に涙ながらに快哉を叫んだ那須川。一方で悔しさか、はたまたやり切った想いから涙した武尊。両者が意味の異なる涙する姿が印象深い決着となった。

 過去8年にわたって対決が望まれ続けるも、独立独歩の道を歩んだ両団体間に生じた障壁に阻まれ続けた。それでもあらゆる問題を乗り越えて、ようやく実現した『THE MATCH 2022』だった。

 文字通りの頂上決戦に終止符を打ち、キックボクシング無敗で、ボクシングへの道に進む那須川は、リング上で「やったぞー!」と絶叫。そして「武尊選手、本当に本当にありがとうございます。武尊選手がいたからこそ俺は強くなれた」とメッセージを発信して満員札止めとなった会場を大いに沸かせたのだった。

取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)
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