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格闘技・プロレス

「アサクラって誰だよ?」――メイウェザー戦決定後に世界が抱いた“疑問”。これは朝倉未来にとっての好機だ

THE DIGEST編集部

2022.06.15

メイウェザーと堂々と視殺戦を繰り広げた朝倉。文字通りの大勝負に挑む男に世界はどう反応したのか。(C)Getty Images

メイウェザーと堂々と視殺戦を繰り広げた朝倉。文字通りの大勝負に挑む男に世界はどう反応したのか。(C)Getty Images

 世界が“驚く”決定だった。現地時間6月13日、プロボクシング元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(アメリカ)と総合格闘家の朝倉未来(トライフォース赤坂)が、9月にRIZINでエキシビションマッチを行なうと発表した。

 ルールなどの詳細は今後発表されるとされたものの、「メイウェザーの知名度とか、圧倒的なパフォーマンスの魅力を活用するなかで、迎え撃てる選手は未来しかいない」(RIZIN榊原信行CEO談)と指名された朝倉は「KOできる」と宣言。早くも臨戦態勢という雰囲気を醸し出している。

 とはいえ、両雄の世界的な知名度の差は激しい。ゆえに海外では朝倉に対する厳しい声も飛んでいる。世界最大級の総合格闘技団体「UFC」のライト級選手であるテレンス・マッケニー(アメリカ)は発表後に自身のツイッターに次のように綴った。

「ミクル・アサクラって誰だよ。そんでもってなんで世界ランク119位にも満たないやつが、メイウェザーなんかとやれるんだ?」
 
 このツイートはすでに削除されているが、世界の率直な反応と言える。主にRIZINで知名度を高めてきた朝倉を知らないのだ。それはYouTubeチャンネルの登録者数が242万人いようとも関係がない。事実、米スポーツ専門メディア『Sports Keeda』は「アサクラの戦績は手堅いが決して華々しいものではない。そのために世界の格闘技ファンや識者が疑問を抱いた」とレポートしている。

 世界的に見れば、諸手を挙げて歓迎されているとは言い難いマッチアップだ。しかし、そんなギャップのある状況は「こっちも利用させてもらうくらいの感じで、メイウェザーと戦ったら、世界中、いろんな人が俺と試合をしてくれると思う」と会見で語った朝倉にとっては好機なのではないか。

 無論、元世界5階級王者に、相手の“土俵”であるボクシングルールで挑むというのは、決して生半可なリスクではない。むしろ、あっけなく敗れれば、世界にそっぽを向かれてしまう可能性も伴う危険な賭けだと言える。

 だからこそ、やる価値がある。
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