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ラグビー

「醜い勝ち方を学んだ」日本代表に大苦戦も、仏メディアは10連勝達成のレ・ブルーに及第点「今回は勝利に満足」

THE DIGEST編集部

2022.07.10

日本代表を相手に苦戦を強いられたフランス代表だったが、最後は地力を発揮して日本代表を20-15で仕留めた。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

日本代表を相手に苦戦を強いられたフランス代表だったが、最後は地力を発揮して日本代表を20-15で仕留めた。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 ラグビーの日本代表は7月9日、東京・国立競技場でリポビタンDチャレンジカップ2022のフランス代表との第2戦に臨み、世界ランク3位を相手に善戦したものの、15-20で惜敗した。
【画像】日本15 ー 20フランス|山中、リーチら躍動で世界3位相手に善戦するも…地力の差を見せつけられ惜敗!

 日本は前半立ち上がりに先制トライを許したものの、FB山中亮平の2トライやSO李承信のペナルティゴール(PG)などで逆転。前半を15-7とリードしてして折り返すが、後半はフランスの反撃に遭い、残り9分で逆転を許してしまう。後半34分には、テビタ・タタフが再逆転のトライを決めたかに見えたが、TMO(ビデオ判定)によりノックオンとされ、得点は取り消された。最終スコアは20-15で、歴史的な初勝利には届かなかった。

 一方敵地で世界ランク7位の日本に厳しい戦いを強いられたフランスだが、これでテストマッチ10連勝を達成。レ・ブルーの連勝記録更新を自国メディアも詳細に伝えている。フランス紙『ル・モンド』は、「ファビアン・ガルティエ ヘッドコーチが率いるチームは、2021年7月17日にオーストラリアに(30-33で)敗れて以来、ほぼ1年間負けていない」とチームの連勝の軌跡をたどると、今回の日本遠征については「アントワーヌ・デュポンやロマン・ヌタマック、グレゴリー・アルドリット、ガエル・フィクーなどの主軸なしで臨んでいた」と、若手主体のメンバーだったことを伝えている。
 
 第2戦については、「フランスのフィフティーンはブレイブブロッサムによって窒息させられた。ニッポンはトリコロールの不正確さに付け込んで、フルバックの山中の2トライなどでリードを奪った。フランスは思うように試合を運べなかった」「1週間前(の第1戦)では支配的だったチームは、そのレベルを下回っているように見えた。テビタ・タタフのトライが取り消されたのも、チームに少し運が向いていた」と、苦しんだ内容を伝えている。

 また、キャプテンを務めたシャルル・オリボンは「苦しく大変なゲームだった。日本人は私たちに多くの問題を与えた。私たちは苦しみ、彼らは私たちを非常に高いレベルを必要とするところへ連れて行った。私たちはそこから学ぶ必要がある」と語り、日本を相手に苦戦を余儀なくされたとしている。
 
 それでも、若手中心のメンバーで勝ち切った自国代表に、同紙は「醜い勝ち方を学んだことは、チャンピオンの特権でもある。今回、ブルースはそれに満足している」との表現で、及第点を与えている。

 来年は自国でのワールドカップが開催されるフランス。主力を欠いた中で得た勝利に、記事にも一定の手応えも感じているような“余裕”が漂っている。

構成●THE DIGEST編集部
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