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フィギュア

羽生結弦、覚悟を胸に“プロスケーター”へ!「観る価値」を追い求め、4回転半ジャンプは「皆さんの前で成功させたい」と誓い

沢田聡子

2022.07.21

プロに転向することを表明した羽生。競技会には参加しないが、4回転半ジャンプには挑戦する意向を示した。写真:産経新聞社

プロに転向することを表明した羽生。競技会には参加しないが、4回転半ジャンプには挑戦する意向を示した。写真:産経新聞社

 プロスケーターとして、前へ進み続ける。羽生結弦がその決意を表明した、記者会見だった。

 北京五輪以降、羽生が今シーズンも競技会に参加し続けるかどうか、その判断には高い関心が寄せられていた。グランプリシリーズのアサインも気にかかるなか、7月18日、羽生の記者会見が翌日行なわれる旨の告知がされた。リリースにあった「決意表明」という言葉に羽生の強い意志を感じつつ、会場に向かう。開場を待つ報道陣にも、静かな緊張感が流れていた。

「プロのアスリートとしてスケートを続けていくことを決意いたしました」

 スーツ姿で会見に現れた羽生はそう口にすると「本当に緊張しています」と笑った。次のステージに進む節目となる日に、並々ならぬ決意で臨んでいることがうかがわれる。

「競技者としての他のスケーターと比べ続けられることはなくなりました。ただこれからは、自分のことを認めつつ、また自分の弱さと、過去の自分とも戦い続けながら、これからも滑っていきたいと思っています。そして4回転半ジャンプにもより一層取り組んで、皆さんの前で成功させられることを強く考えながら、これから頑張っていきます」
 
 羽生は「競技会に対して、結果ということに対して、獲るべきものは獲れた」としている。もともと羽生は五輪連覇後プロスケーターになる青写真を描いており、2018年平昌五輪後は常にプロへの転向を考えていたという。しかし実際には、4回転アクセルの成功と、四大陸選手権などまだ金メダルを獲っていない大会での優勝を目指し、2022年北京五輪まで競技会に出場し続けることになったのだ。

 北京五輪では転倒したものの4回転アクセルに挑んだ羽生は、現在「別に競技会で降りなくてもいい」という心境に至っていることを明かした。痛み止めの注射を打って怖れることなく挑んだ北京五輪での4回転アクセルはいい経験になり、北京五輪までに得た知見を活かしながら、現在も常に練習に取り組んでいるという。

「4回転半ジャンプも、やっぱり成功させて、それを皆さんと共有できたり、皆さんの前で成功させられたりしたらいいなということを強く思っています」
 
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