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スポーツ指導者はZ世代の選手とどう向き合うべきか――各競技の専門家が語ったアプローチ方法とは?

THE DIGEST編集部

2022.08.05

若いZ世代の選手たちをどう導くべきか。これからの指導者に課された大きなテーマだ。(写真はイメージ)(C) Getty Images

若いZ世代の選手たちをどう導くべきか。これからの指導者に課された大きなテーマだ。(写真はイメージ)(C) Getty Images

 1990年代半ば~2010年代初頭に生まれた、いわゆるZ世代の子どもたちと、どう向き合うべきか──。

 部活での指導を含め、スポーツコーチングの在り方が社会問題として取り上げられる中、スポーツ指導者、教員、保護者などZ世代に関わるすべての人を対象にしたトークイベント『心理的安全性と個人・チームのパフォーマンスを発揮する方法について語る熱い夜!!』(株式会社iniasu主催)が、7月31日にさいたま市の浦和コミュニティセンターで開催された。

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 最初に登壇し、基調講演を行なったのは、ドイツサッカー協会公認A級ライセンスを持つサッカー指導者で、ジャーナリストとしても活躍する中野吉之伴氏。まず同氏が投げかけたのが、問題に直面した際の、指導者の考え方についてだ。

「何をするか(What)よりもはるかに大事なのは、なぜ(Why)、どのようにするか(How)という考え方」と強調する中野氏は、様々な問いかけによって、選手たちの判断する力を養うべきだと説く。もちろんそのプロセスではミスも起こるが、中野氏は「ミスはしてもいい」と言う。

「ミスをした時の指導者の取るべきスタンスは、①認める、②分析する、③解決するの3ステップ。多くの指導者は③を一番最初に持ってきがちなんですが、まずはミスを自覚させ、どうしたら次はできるようになるかを問いかけ、ともにミスと向き合うことが大切なんです」

 その後、一般社団法人フィールド・フロー代表でスポーツメンタルコーチの柘植陽一郎氏、元女子ラグビー日本代表ヘッドコーチで日本スポーツコーチング協会理事の稲田仁氏、株式会社iniasuチーフテクニカルアドバイザーの境修氏も参加して、パネルディスカッションが行なわれた。最初のテーマは、「心理的安全性を高めるアプローチ」。

 能力の高い人が、それに見合ったチャレンジをしている時にフローな状態、いわばゾーンに入るのだが、その状態を生むために必要なのが心理的安全性(グループ内で安心して自分の意見や考えを言える状態)だ。

 今年4月から国際武道大の女子ラグビー部で監督を務める稲田氏は、自身のラグビー経験を踏まえてこう話す。

「ラグビーというスポーツでは、闘争心を喚起して選手をグラウンドに向かわせなくてはならないので、指導者も熱くなりがちです。しかし、そこで一歩引いて全体を見られるかどうかが大切になります」

 これに境氏も賛同。元ラグビー日本代表監督のレジェンド、故平尾誠二氏の言葉を引用して、次のように補足する。

「監督というのはまずチームに火を付けることが仕事だが、火が付いたら真っ先にそこから離れて俯瞰しなくちゃいけないと、平尾さんは話されていました。フローな状態を作るには、(指導者は)自分がのめり込んでいる状態からいち早く脱することが大事なんです」
 
 そして中野氏は、このテーマについて、こう結論付ける。

「やる気スイッチは誰もが持っているんです。指導者はそのスイッチが入っている時に、いかに“がっかりスイッチ”を押さないかを、まずは考えたほうがいい」
 
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