バレーボール

【男子バレー】世界選手権メンバー14名発表!ブラン監督が語る3つの“懸念材料”。そして鍵となる2試合とは?

THE DIGEST編集部

2022.08.09

チームの懸念材料を挙げながらも、世界選手権での鍵を分析しているブラン監督。(C)Getty Images

 8月9日、日本バレーボール協会は8月26日に開幕する『世界選手権』のメンバー14名を発表した。主将の石川祐希をはじめ、先月行なわれたネーションズリーグ(VNL)で活躍した西田有志や高橋藍らが選出。またミドルブロッカーには東海大の佐藤駿一郎が新たにメンバー入りを果たした。

 メンバー発表後、リモート形式の囲み取材に応じたフィリップ・ブラン監督は、「VNLの成果は世界選手権に向けての非常によい準備となりポジティブな経験でした」と振り返りながらも、懸念材料を指摘した。
 
「ネーションズリーグでファイナルラウンドに進むことが出来たため、沖縄での紅白戦との間隔が短くなり、選手たちの疲労回復が十分とは言えない状況」と言うブラン監督は、「キャプテンのユウキ・イシカワが足首を負傷しており、彼は努力をしているものの、まだチームとの練習は加われていない。またケンタロウ・タカハシは家庭の事情でチームを離れたため、我々は有能なミドルブロッカーを失った」と顔を曇らせた。
 
 現在はナショナルトレーニングセンターで短期合宿を行なっている龍神NIPPON。指揮官は、「チームは常に意欲的であること」と客観的に良い点を口にしたうえで、世界選手権での2つの鍵となる試合をピックアップした。

 1つ目は初戦28日のカタール戦だ。「カタールは同じプールで最もランキングが低いチームであり、勝てる可能性が高いチームではある」と予想するも、「パフォーマンスがモチベーションレベルに左右されるチームであり、初戦なので健康的かつ攻撃的なはず。我々はこの試合に勝つだけではなく、勝ち点3をとること。それだけ重要な試合だと思っています」と気を引き締め直した。

 そして、もう1戦は30日のキューバ戦。指揮官はこれも「大事なゲーム」として挙げた。「キューバは復活中のチームであり、優れた身体的可能性を秘めたチームです。この第3試合は正真正銘の挑戦です」と意気込む。

 東京五輪に続き、ネーションズリーグでもベスト8に入るなど着実に力をつけている日本男子バレー。果たして今大会どのようなパフォーマンスを見せてくれるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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