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フィギュア

三浦佳生が4回転ジャンプを決め表彰台!新フリー『美女と野獣』には「野獣から王子に戻れるように頑張る」

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2022.10.03

三浦佳生は4回転ジャンプを2本決め、表彰台に立った。写真:滝川敏之

三浦佳生は4回転ジャンプを2本決め、表彰台に立った。写真:滝川敏之

 フィギュアスケートの東京選手権が10月2日、ダイドードリンコアイスアリーナで行われ、男子フリーは三浦佳生が4回転ジャンプを2本決める迫力ある演技を披露した。演技後半はスタミナが切れてしまい、ジャンプの精度も落ちてしまったが、フリーは150.24点で堂々の1位。合計は232.39点で、あと1.44点足らず惜しくも2位だった。男子シングルは、9月30日のショートで1位だった島田高志郎がフリー143.93点、合計233.83点で優勝した。

 三浦のプログラムはディズニーの名作『美女と野獣』。30日のショート後に「自分でも踊っていて楽しいプログラムなので、楽しみにしてほしい」とコメントしたように、ダイナミックに、そして三浦らしい迫力ある4回転ジャンプが飛び出した演技だった。

 冒頭のトリプルアクセルを高く綺麗に決めると、2本目の4回転トウループ+3回転トウループも着氷。3本目の4回転サルコウは迫力があり、GOE(出来栄え点)は2.59と高く付いた。完全に波に乗ったかに見えたが、後半のトリプルアクセルで転倒すると「スタミナが足りなかった。完全に途中から足が動かなくなるのを理解して演技していた。やばい、痛い。やばい、痛い…が続く演技でした」と本人も反省したように、前半の迫力が減り、肝だった後半の4回転トウループも転倒。勢い余って壁にもぶつかったが、何とか最後まで滑り切った。

 キスアンドクライに戻ると、思わず「きつい!」と漏らした。「状態が上がっていて、前半は良かったが後半はスタミナが続かなかった。プログラムが切羽詰まった感じだったし、ゆとりを持ってやらないと」と、冷静に演技を振り返った。
 
 今季から本格的にシニアデビューする三浦は「ジュニアの時とは違い、ジャンプとの間でもプログラムの見せ場があって、その中で“魅せる”という部分でも体力を余分に持たないといけなかった。序盤のジャンプ3本は完璧な3本を見せられたと思うけど、プログラムも手直しが必要になってきますが、自分はスタミナを改善していって、技術力を更に磨いていきたい」と、次戦を見据えた。

 また、この日が初披露だったフリーは「最初(僕が)野獣に変えられる所から始まって、最後は人間に戻る予定だったんですけど、今日はビースト(野獣)のまま美女と踊っていた。最初から最後までビースト。王子に戻れるように次回は頑張ります」と、三浦節で締めた。

 現地時間21日から初めてグランプリシリーズに参戦し、開幕戦のアメリカ大会と2戦目のカナダ大会をいきなり連戦する。「目標は表彰台を目指します。2戦ともすごい面子なので、自分の演技をしっかり見せて頑張って食らいついていきたい。先輩たちの背中を見ながら自分の良さを海外でも見せたい」と、現役高校生は力強く語った。

 まだ無限の可能性が広がる17歳。今度こそ野獣から王子へ、世界へのアピールはこれからだ。

構成●湯川 泰佑輝(THE DIGEST 編集部)

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