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13歳島田麻央ら優位予想も“日韓対決”のジュニアGPファイナルを露メディアが皮肉「アジア選手権に変わってしまった」

THE DIGEST編集部

2022.10.21

12月のジュニアGPファイナルには6人中3人の日本人が出場する。左から吉田陽菜、島田麻央、中井亜美。(C) Getty Images

 現地時間10月18日、ロシアのスポーツメディア『Sport24』のアナスタシア・ロギノワ記者は「ジュニアグランプリ(GP)ファイナルはアジア選手権に変わってしまった」と題した記事を掲載。自国ロシア選手が不在の大会を嘆いたものの、ファイナルに出場する日本の島田麻央(13)、吉田陽菜(17)、中井亜美(14)の3選手を高く評価した。

 ジュニアGPファイナルには、ジュニアGPシリーズの成績上位6名が進出。12月8日からイタリア・トリノを舞台にジュニア世代のナンバー1を決める。同大会には日本人3名、韓国人3名が進出を決め"日韓対決"になった。

 ロギノワ記者は「(女子の)ジュニアGPファイナルは、14年ぶりにロシアのシングル選手が不在で行なわれることになった。10年続いたロシア勢の優勝がISU(国際スケート連盟)の国際大会からの除外措置により途絶えた」と語り「日本勢は韓国勢よりかなり強く見える。韓国の3名は安定感あるスケーティングを見せようとしているが、トリノでは物足りないかもしれない」と個人のポテンシャルでは島田、吉田、中井の3名を擁する日本が有力と予想した。

「マオ・シマダは日本のニューフェイス。10月30日に14歳になるが、既に観客の心を掴んでいるスケーターだ。ポーランドで開催された(第5戦の)グランプリシリーズで、シマダは4回転トウループとトリプルアクセルを見事に成功させた。コーチのミエ・ハマダから指導を受けており、プログラムコンポーネンツ(演技構成)も上手い」と島田を絶賛。

 15日にファイナル進出を自力で決めた吉田については「ハナ・ヨシダは、とても感情的に滑る。スター・ウォーズのレイア姫に扮したフリースケーティングは特に印象的だ。プログラムコンポーネンツは、シマダより少し上だが彼女は4回転ジャンプをまだ披露していない」と、こちらも好評価。

 トリプルアクセルが武器の中井については「トリプルアクセルは、日本のフィギュアスケーターのレギュラーコンテンツに徐々に入りつつある。アミ・ナカイは自身の初戦(第3戦のラトビア大会)では不調で何度もミスを犯していたが、(第6戦の)ポーランドでは自信を持ってスケーティングできることを示した。(2位とは)約10点もの点差をつけて優勝した」と称賛している。
 
 そしてロギノワ記者は、ファイナルの戦評について以下の見解を述べている。

「ショートプログラムでは、全ての選手がほぼ横一線になるだろうが、フリースケーティングでは、日本が明らかに優位に立っている。トリノ大会のチケットの大半は、日本のファンが購入することになるだろう」

 最強ロシア女子が不在の中、"日韓対決"になった今シーズンのジュニアGPファイナル。はたして今大会は、どんな氷上バトルになるのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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