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「明らかに体重超過だ」「空っぽだった」復帰戦を3位で終えたトゥルソワに露識者が辛辣批評! かたや本人は笑顔で…

THE DIGEST編集部

2022.10.31

およそ8か月ぶりの復帰を飾ったトゥルソワ。新たな環境で第一歩を踏み出した。(C)Getty Images

 厳しい現実を突きつけられた。

 現地10月30日、ソチで開催されたフィギュアスケートのロシア・グランプリシリーズ第2戦に、北京五輪銀メダルのアレクサンドラ・トゥルソワが登場。フリー冒頭の4回転ルッツで尻もちを突くなど精彩を欠き、総合3位で大会を終えた。
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 北京五輪以降で初となる公式戦の舞台だ。18歳になったトゥルソワは前日2位のSPに続き、フリーでも新プログラムに挑戦。五輪では5度の4回転ジャンプを着氷させたが、この日はたった一度のチャレンジが失敗に終わり、ほかでも回転不足を取られたりと思うように点数を伸ばせなかった。合計208.55点の3位でフィニッシュ。エテリ・トゥトベリーゼ門下生の15歳アデリア・ペトロシャンが239.31点で優勝を飾り、2位には同じく15歳のソフィア・サモデルキアが食い込んだ。

 トゥルソワは演技後のフラッシュインタビューに笑顔で対応。「私にとってはオリンピック後初の大会でした。ずっと難しさを感じていたし、不安を拭えないままでしたね」と本音を吐露し、新プログラムについては「取り組んだのは実質3週間というところです。私は小さい頃を除けば、2年続けて同じプログラムを演じたことがない。新しい何かに挑戦するのが好きなので、次ももちろんこれで行きます」と語った。

 およそ1か月前、トゥルソワは師事していたトゥトベリーゼ氏の元を離れ、スベトラーナ・ソコロフスカヤ氏が主宰するCSKAモスクワに電撃移籍。ロシア国内のみならず世界を驚かせた。選手本人は前日のSP終了後、移籍に関して初めて口を開き、「すべて私が決めたことです。誰も反対などしなかった。だからあっという間に決まりましたよ。これまでのふたりのコーチ(トゥトベリーゼ氏とエフゲニー・プルシェンコ氏)とも新しいコーチとも関係は良好ですし、誰ともケンカなんてしていません」と明かしていた。

 今回のパフォーマンスを受けて、数多の名手を育ててきた名コーチのタチアナ・タラソワ氏は「妥当な結果で、みなさんが見た通りでしょう。とくに言いたいことはないけど、やはりエテリから離れた影響は大きいと言わざるを得ないわね」と見解を述べた。

 より辛辣だったのは、こちらも名伯楽として知られるアレクサンドル・ズーリン氏だ。「トゥルソワはかつての輝きを取り戻せるのか。不安に感じさせるほどの出来だった」と評し、次のように続けている。

「振り付けを見ても、とにかく内容が空っぽで、全体的に凡庸な構成のプログラムだった。トゥルソワ自身は明らかに体重超過に見えたし、あれでは4回転を飛ぶには難しいだろう。身体のキレもまるで足りていなかったように思う。久々の大会だし、女の子たちは想像していなかった困難に直面する場合が多いからね」

 そのうえでズーリン氏は「ただ、彼女はメンタルがとにかく強いんだ。これから数キロ身体を絞ればジャンプの質はきっと上がるし、きっと以前のレベルに戻せると私は信じているよ」と期待を込めた。
 

 ロシア・ジュニア年代の育成に定評があるイリナ・ゴンチャレンコ氏も手厳しい。「トップフォームからは程遠い出来。彼女の周辺で起こったさまざまな出来事が影響していたんだろうし、強度も準備もまったく不十分な印象を受けた」と論じつつ、「私はふたつの新プログラムに新鮮さを感じた。彼女がこれをモノにする姿を観たいわね」と付け加えた。

 最後にインタビュアーから冗談交じりに「6度の4回転ジャンプを期待しちゃダメ?」と訊かれたトゥルソワは、「望むならば待っていてください」と笑顔で答えた。次なる舞台は、今週末に開催されるサマラでのグランプリシリーズ第3戦だ。

 なお、トゥルソワとの師弟関係を解消したトゥトベリーゼ氏の行動がちょっとした物議を醸している。トゥルソワのフリー演技中、テレビのライブ映像はトゥトベリーゼ氏がリンクに背中を向け、トゥルソワの演技に無関心な様子を映し出していた。やはり円満移籍などではなく、両者の間には深い溝が残ったままなのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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