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格闘技・プロレス

寺地拳四朗、10年ぶり日本人王座統一戦でTKO勝ち! 京口紘人との“魂の攻防”を渾身の右ストレートで終わらせる

THE DIGEST編集部

2022.11.01

京口を打ち破った寺地。(C)Getty Images

京口を打ち破った寺地。(C)Getty Images

 世界注目の日本人同士によるタイトルマッチを制したのは、“アメージングボーイ”だった。

 11月1日、さいたまスーパーアリーナにて、ボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(ワタナベ)と、WBC同級王者の寺地拳四朗(BMB)の王座統一戦が実現。7回途中TKOで後者が快哉を叫び、2団体統一王者となった。

 日本人による王座統一戦は2012年6月のWBC世界ミニマム級王者の井岡一翔とWBA同級王者の八重樫東戦以来10年ぶり。そんな注目の一戦の序盤は鋭いのジャブの差し合いのなかで、相手をけん制し合う、緊張感の漂う展開となる。

 じわじわと距離を縮めながら京口が冷静にタイミングを見て、ジャブとフックを繰り出せば、寺地はジャブで距離を取りながら機を見ては鋭いボディーを打ち出す。会場のボルテージも上がっていくなかで、両雄ともにスピーディーかつハイレベルなパンチの応酬を見せた。
 
 3回以降もともにペースを乱さなかった大一番は一進一退の攻防戦になる。そのなかでギアを上げた寺地は4回に完全にペースを握る。「早いラウンドで飲み込む」と宣言していた通りに手数を増やしてペースアップした30歳は猛ラッシュを展開。鋭いボディーを浴びせて、ややペースダウンした京口を守勢に回すと、続く5回に渾身の右ストレートでダウンを奪取した。

 だが、ただでは終わらないのが、宿命のライバル同士の戦いだ。5回に攻勢を強める寺地に対して劣勢となった京口が挽回。打ち疲れが見えた終盤に得意のインファイトで応戦。鋭いフックを繰り出すなど猛ラッシュで流れを掴み返した。

 勝利に飢えた日本屈指のファイターによるハイレベルな攻防の雌雄が決したのは7回だ。前回に体力を回復させた寺地が再びジャブの数を増やしていくと、ワンツーのコンビネーションを中心に再び主導権を奪取。そして最後は右のストレートを京口の顔面に炸裂し、レフェリーが試合をストップ。「敗北を知ってから強くなった」という30歳が自身のキャリア初の2団体統一王者となった。

構成●THE DIGEST編集部
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