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格闘技・プロレス

井上尚弥は階級を上げても強さ健在!? 米ボクシング界の“御大”が世界のライバルに警鐘「対戦を願うのは残酷かつ異常な刑だ」

THE DIGEST編集部

2022.10.26

敵なしで連勝街道を歩んでいる井上(左)。フルトン(右)との対戦も期待されるなかで、「怪物」の強さに対する賛辞は止みそうにない。(C)Getty Images

敵なしで連勝街道を歩んでいる井上(左)。フルトン(右)との対戦も期待されるなかで、「怪物」の強さに対する賛辞は止みそうにない。(C)Getty Images

 文字通り敵なしの強さを誇る“モンスター”に注目が集まっている。ボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)だ。
【動画】いざ、4団体王座統一へ! 井上尚弥のKOシーンをプレイバック

 現在プロキャリア23戦無敗、20KO。群雄割拠のボクシング界にあって、これだけ図抜け強さを誇る井上の偉才ぶりは世界の誰もが認めるところだ。それは対戦したライバルたちが「最高のファイター。小さなミスも見逃さない」(前IBF世界バンタム級王者のエマヌエル・ロドリゲス=プエルトリコ)と語り、その脳裏に一種のトラウマを植え付けられているところからも窺い知れる。

 今年6月に宿敵で、元WBC王者のノニト・ドネア(フィリピン)に264秒のTKO勝ちを収めた井上。今年12月13日に行なわれるWBO王者のポール・バトラー(英国)との闘いに勝利すれば、悲願のバンタム級完全統一を達成する。仮にこれを成しえれば、29歳の日本人ファイターの声価は、ますます高まっていくのは確実だ。

 そうしたなかで早くもバンタム級完全統一後のプランも注目されている。本人が「すごく理想なのかな」と語るように、井上陣営はスーパーバンタムへの階級上げを視野に入れているのは言うまでもなく、WBC、WBO同級王者スティーブン・フルトン(米国)とのビッグマッチの実現も囁かれている。
 
 時代の寵児になりつつある怪物の階級上げについて、ボクシング界の酸いも甘いも熟知する“御大”も黙ってはいない。井上がプロモート契約を結んだ米興行大手『Top Rank』のボブ・アラムCEOは、米メディア『YSM Sports Media』で「もはや言うまでもなく、私は2人を闘いが見たい」と断言。そのうえで、不敵に笑いながら、次のように言葉を紡いだ。

「でも、誰かにイノウエと戦ってくれとお願いをするのは、残酷かつ異常な刑罰だと思わないか」

 アラム氏はマイク・タイソン(米国)やフロイド・メイウェザーJr.(米国)、マニー・パッキャオ(フィリピン)など歴戦の猛者たちをプロモートしてきた敏腕だ。そんな“偉人”をして、ここまで言わしめるあたりも井上の凄みを如実に物語ると言えそうだ。

 もっとも、フルトンも負ける気など毛頭ない。すでに井上を意識したコメントを残しており、米放送局『ESPN』のインタビューでは「俺はイノウエのように知名度があれば、間違いなくパウンド・フォー・パウンドのトップ5には入っている。そうじゃないとしてもトップ10には入るね。だからイノウエとやっても自信がある」と断言している。

 はたして、世界が注目するビッグマッチは実現するのか。まずは12月13日のバトラー戦における井上のパフォーマンスに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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