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卓球界の勢力図も変わる? 張本智和のアジア制覇に中国メディアは戦々恐々「日本が頂点に上り詰め、リーダーに」

THE DIGEST編集部

2022.11.20

アジアの頂点に立ち、吠えた張本。存在感抜群の日本のエースに中国メディアでも警戒が強まっている。(C)Getty Images

アジアの頂点に立ち、吠えた張本。存在感抜群の日本のエースに中国メディアでも警戒が強まっている。(C)Getty Images

 日本の若きエースが快哉を叫んだ。

 現地時間11月19日、タイ・バンコクで卓球のアジアカップの決勝が行なわれ、男子の張本智和(IMG)が初優勝を飾った。日本勢で同大会を制するのは、1989年の斎藤清以来、33年ぶり快挙となった。

 19歳のエースが快進撃を披露した。準決勝で台湾のベテラン戦士である荘智淵を4-1で破った張本は、勢いそのままに決勝でも堂々たるパフォーマンスを見せた。

 対峙したのは、韓国の林鐘勲。決して容易い相手ではなかったが、毎ゲームごと一進一退の攻防が続いたなかでも、張本はクレバーにプレー。第2ゲームこそ7-11で落としたが、それ以外は鋭いサーブと的確なチキータを駆使した攻めで圧倒。最終第5ゲームを11-2で圧勝して、見事にアジア王者となった。

 日進月歩で進化を続ける日本エース。彼が見せた“圧勝劇”には、「卓球大国」中国のメディアも驚きと賛辞を送っている。スポーツのポータルサイト『捜索』は、「高いレベルのファイナルだった」と決勝を戦った両雄を称えたうえで、「ハリモトは決定的な瞬間でミスを犯さずに、好プレーを連発。勝利後には何度も咆哮した」と張本を絶賛している。
 
 また、同メディアは別のレポート記事内で「間違いなく新しい流れが来ることを意味している。卓球界における中国の支配パターンは崩れかけている」と張本のアジア制覇によって、男子卓球界の勢力図の変貌を強調。そのうえで、「ハリモトはますます成熟度を増しており、最近の強さと安定感にブレはない」とし、世界ランク2位でもある中国の馬龍が残した言葉を紹介した。

「誰と闘おうとも、ハリモトはとても勇敢で、この2年で大きく成長したことがわかるよ。中国の彼に対する認識と警戒は、もっと高いレベルに引き上げなければいけないと思う。張本智和の限界がどこなのかは分からないけど、その未来は無限大だ。必ず中国チームにとって非常に大きな問題を引き起こす存在になる」

 なお、『捜索』は同レポートにおいて「今以上に中国から大きな才能の持ち主が現れなければ、将来的にハリモトを軸とした日本が頂点に上り詰め、卓球界のリーダーになっていく可能性は大いにある」と警鐘を鳴らしている。

 あらためてポテンシャルの高さを見せつけた今回のアジア制覇。その戴冠によって、張本への警戒はより一層高まっていきそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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