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女王クラマーもスーツ規定違反に。測定法変更で失格者続出の“異常事態”に海外記者が警鐘「6人中5人はスーツの違反」

THE DIGEST編集部

2023.01.09

1回目を飛び終えたあと、スーツ規定違反であることが発覚したクラマーは失格となった。(C)Getty Images

1回目を飛び終えたあと、スーツ規定違反であることが発覚したクラマーは失格となった。(C)Getty Images

 1月8日、札幌市・大倉山ジャンプ競技場(ヒルサイズ137メートル)にて開催されたノルディックスキージャンプ女子W杯の11戦目は、1本目に135.5メートルをマークしたシリエ・オプセト(ノルウェー)が今季3勝目を飾った。

 一方、昨シーズンに年間総合優勝を飾り、今大会でも優勝候補筆頭と目されていたマリタ・クラマー(オーストリア)は失格で終わった。1回目を飛んで8位につけた女王だったが、直後にスーツ規定違反を告げられたのだ。
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 オーストリアのヘッドコーチを務めるハラルド・ロドラウアー氏は、「技術的にはとてもきれいなジャンプだっただけに残念だった」と無念さを口にしたと独ポータルサイト『SALZBURG24』は伝えている。

 FIS(国際スキー連盟)のコメンテーターを務めるフリージャーナリスト、ルイス・ホルヒ氏は、「マリタ・クレイマーが今週末(7、8日)6人目の失格者となり、今シーズンの累計失格者は、例年の2倍を記録している」と現状が“異常事態”であるとし、「6人のうち5人は、スーツ規定による問題だった…」と報告する。
 
 次々と“スーツ規定違反”をとられる今シーズン。実はスーツ測定のやり方が昨季までと変わっている。これまでは立った状態で測定していたのを仰向けで測定。さらにレーザー機器を用いることで股下の長さを正確に測るなど、より厳密になったのだ。

 日本の小林諭果も8日に同違反で失格を喫したひとりだ。試合後、「寝落ちしたらマテリアルに呼ばれて、何回はかってもやっぱりウエストが足りない夢をみたトラウマ」と自身のSNSに綴っていたことからも分かるように、選手たちの間では混乱が生じている感が否めない。

 13日から蔵王にて12戦目が行なわれる。スーツの大きさによる失格者が相次ぐなか、選手や関係者は日々模索しているようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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