イタリアの男子フィギュアスケーター、ダニエル・グラスルが、ロシアの名門「サンボ70」傘下のフィギュアスケートクラブ「フルスタリヌ（クリスタル）」へ移籍する噂が広がっている。

　４度イタリア王者に輝いた20歳のスケーターは、昨季は欧州選手権２位、北京五輪７位入賞を果たした。今季グランプリ（GP）シリーズ英国大会で優勝し、GPファイナルでは６位。だが５連覇がかかった国内選手権では４位に終わった。

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　そんなグラスルは、北京五輪女王のアンナ・シェルバコワや平昌五輪女王のアリーナ・ザギトワなどを育て上げたことで知られるエテリ・トゥトベリーゼ氏に師事しようと動き出しているようだ。

　噂の発端は、エテリ門下生であるアーセニー・フェドトフによるSNSの投稿だ。13歳のフェドトフは、トレーニング施設で撮影したグラスルとの２ショットを公開。数時間後に写真は削除されたものの、インターネット上ではたちまち拡散された。

　その後、エテリ組の振付師であるアレクセイ・ゼレズニャコフ氏は「ダニエルはここにスケートしに来ていた。昨日もジャズを踊りに来た」と明かしたと『R-sport』が伝えている。
  　同国通信社『RIA Novosti』の情報筋によれば、「グラスルはエテリ・トゥトベリーゼに師事することを熱望しており、近いうち契約を締結する」ということだ。

　昨夏ロレンツォ・マグリコーチを離れ、米国へ渡りアレクセイ・レトフ氏とオリガ・ガニチェワ氏に仕えたスケーターだが、11月末にイタリアに戻っていたのだ。そんな彼がロシアで練習しているという情報に伊公共放送『Rai News』は「20歳のグラスルにとって、１月末にフィンランドで開催される欧州選手権に向けた貴重なトレーニングだ」と報じた。

　そして「彼は以前から何度かトゥトベリーゼの元で練習をしたいと言っていたが、新型コロナウィルスの流行で夢は打ち砕かれていたのだ」と数年前から移籍を検討していたことを明かしている。

　軍によるウクライナ侵攻に伴い国際大会から除外されているロシア。果たしてイタリアのエースは、拠点をロシアに移すのだろうか……。

構成●THE DIGEST編集部

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