北京五輪の金メダリストが、札幌で躍動した。

　1月22日、ノルディックスキーワールドカップ（W杯）ジャンプ男子の札幌大会が北海道札幌市の大倉山ジャンプ競技場で行なわれ、北京五輪金メダリストの小林陵侑（土屋ホーム）が合計280.9点で逆転優勝を果たし、今季2勝目をマーク。W杯は通算29勝目となった。
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　小林は1回目141メートルで2位、2回目に143メートルをマークして首位に立った。しかもこの日は予選から140メートルで1位通過を果たしており、3回ともヒルサイズ越えの140メートル台を揃える好調ぶりを発揮し、札幌のファンを大いに沸かせた。

　五輪金メダリストは20日に今季初勝利を挙げると、前日の21日は３位、そしてこの日は優勝と、札幌でのW杯３連戦は全て表彰台に上がった。小林は試合後、自身のツイッターを更新。金メダルと銅メダルの絵文字を添えて「とんでもない３日間でした」と札幌での激闘を振り返り、「皆さん寒いところ遠くから応援ありがと すごくパワーになりました」と感謝を綴っている。
  　無論、世界トップのスキージャンパーたちとしのぎを削り、３日間表彰台に上った26歳の日本人を海外メディアは見逃していない。ドイツ専門サイト『skispringen.com』は「リョウユウ・コバヤシが札幌でホーム勝利を祝う」と速報で報じ、「コバヤシは141メートルと143メートルの大ジャンプを決め、日曜日の札幌で優勝を果たした」と記している。

　記事のなかでは「１ラウンドを終えた時は、まだハルボルエグネル・グラネル（ノルウェー）の勝利に見えた。1972年の札幌オリンピックの舞台となった会場は、風が変わりやすい難しいコンディションの中、グラネルが地元のヒーロー・コバヤシをリードしていた」と年末年始のジャンプ週間を圧倒的な強さで連続優勝したノルウェー人が有利とみていた。

　しかし、26歳の日本人は母国のファンの前で五輪金メダリストの実力を遺憾なく発揮する。「決勝ではコバヤシが地元の観客の前で、この日最高の143mの大ジャンプを決めて金曜日からの優勝を確固たるものにした」と逆転優勝となった小林の渾身ジャンプを称賛している。

　日本の男子スキージャンプを牽引する26歳の若武者から、今後も目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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