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バレーボール

石川祐希と高橋藍の“日の丸ダービー”にファン殺到! バレー世界最高峰での「影響力がある」対戦に、日本代表の両雄も喜び

佳子S.バディアーリ

2023.02.07

日本代表の石川(右)と高橋(左)が出場したバレーボール・セリエAのミラノ対パドバの一戦。軍配は前者に上がった。

日本代表の石川(右)と高橋(左)が出場したバレーボール・セリエAのミラノ対パドバの一戦。軍配は前者に上がった。

 現地時間2月5日、バレーボールのイタリアリーグセリエA 2022-23シーズン後半第7節が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノと高橋藍が所属するパッラヴォ―ロ・パドヴァが対戦。セットカウント3-1(25-18、23-25、25-20、25-19)で、ミラノが前回のアウェーに続きホームでも勝利し、通算3度目の“日の丸ダービー”は、またしても石川に軍配が上がった。

 昨年11月の対戦は、ミラノが1セットダウンから逆転勝利。エース3本のほかサーブで流れを引き寄せた石川が、対戦相手や有識者から大きな称賛を受けた。

【動画】攻守に躍動する石川祐希&高橋藍!セリエA注目の日本人対決をチェック 
 チーム状況は、前節を終えて直近2連敗のミラノが8勝9敗で8位。レギュラーシーズン終了時に8位以内が条件のプレーオフ出場権争いは、5~8位の4チームが勝点1差で混戦中とあって、なんとしても白星が欲しいところだ。一方で、10位パドヴァは健闘を続けるも、6勝11敗で残留争い真っ只中。辛くも降格圏内を脱出しているが、依然として下位2チームとはわずか勝点1差で安心はできない。

 日本代表の主軸2人どちらにとっても負けられない戦いを、両選手をよく知る同代表のフィリップ・ブラン監督が現地で観戦。日本をはじめ、アジアから注目の対戦を現地で観るため来場した大勢のファンを前に、2人は揃って先発出場した。

 高橋の巧みなフェイントで幕を開けた試合は、序盤を過ぎても競り合いが続く。その均衡を破ったのは石川だった。高橋のサーブに見事なレセプションで応え得点を演出すると、アタック決定本数でリーグ3位のドゥサン・ペトコヴィッチ(セルビア)をブロックで阻止。さらには、空中でフェイドアウトしながら2段トスをオープンへ送る妙技で3連続得点に絡む。これでリードを奪ったミラノがそのまま1セット目を先取した。

 第2セットは、2人の背番号14が多彩な攻撃でそれぞれのチームを鼓舞。接戦のなか、レセプション成功率(Aパス)でトップ10入り、リベロを除くと4位の石川は、このセットだけでA+Bパス70%を記録するなど、守備でも見せる。しかし、第1セット途中にセッターを入れ替えたパドヴァが、ネット際の競り合いを制した高橋の攻撃など終盤の3連続得点で、ミラノの追い上げを退けセットを取り返した。

 続く第3セット、石川は後衛からの豪快なツーアタックのほかサーブでブレークに繋げる。早々にリードを奪ったミラノがブロック5本を決めてパドヴァの反撃を抑え込み、2セット目を奪取した。

 後がないパドヴァは、高橋のエースなどで第4セット中盤までわずかにリードを維持するが、奮闘もここまで。前回の対戦を彷彿とさせる石川のサーブが形勢を覆す。相手のレセプションを崩して自ら同点弾。チームを勢いに乗せ逆転に成功した後、攻めのサーブでラインを捕らえエースを奪う。3連続ブレークで完全に流れに乗ったミラノは、石川の2本目のエースで握ったマッチポイントをすぐさまものにして勝点3を手中に収めた。
 
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