フィギュア

三浦佳生がネイサン・チェンを“超える”四大陸制覇に感情爆発! 盟友とのW表彰台に笑顔「一緒に上がる準備ができていた」

THE DIGEST編集部

2023.02.12

三浦が四大陸選手権で初優勝。国際大会で初のタイトルを獲得した。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 日本の17歳が初タイトルを手に入れた。

 フィギュアスケート四大陸選手権の男子フリーが現地2月11日に行なわれ、日本の三浦佳生が自己ベストを更新する281.53点を叩き出し、国際大会で初優勝を果たした。

 直前にはカナダのキーガン・メッシングが自己ベストを上回る、ほぼパーフェクトな演技を見せ、トップに立っていた。ゆえに「ミウラはどんな滑りを見せるんだ」――会場の視線を一気に集めていた17歳は、ある種のプレッシャーを力に変えて『美女と野獣』のメロディーに乗って滑り始めた。

 三浦は冒頭トリプルアクセルを含む3つのコンビネーションジャンプを決めてリズムを掴むと、2本目の4回転トゥループ+3回転トゥループはGOE(技の出来栄え点)が3.12点と高い精度が付いた。後半の4回転トゥループも着氷し、大きなミスなく演技をまとめると、17歳は拳を大きく振り上げ、力強いガッツポーズで感情を爆発させた。

 注目の得点はフリー189.63点、合計281.53点はともに自己ベストを大きく更新。得点が表示されると、「うおっー」と本人も驚く高得点で、初の頂点を掴んだ。

 三浦は優勝インタビューで「メッシング選手が素晴らしい演技をして、僕もいい流れをもらった。こういう演技ができて、自分自身を誇りに思いたい。素晴らしい演技ができて良かった」と思いを口にした。

 米国のフィギュアスケート記者であるジャッキー・ウォン氏は「カオ・ミウラのジャンプはすごい。この数回の着氷が、金メダルと銀メダルの差になったかもしれない」とジャンプ精度を指摘し、2位と僅か5.96点差の接戦に興奮していた。
 
 一方、フィギュアスケート専門メディア『Golden Skate』はダブル表彰台に立った3位の佐藤駿とのライバル関係に注目。三浦は同メディアの取材に対し、「ここに来てから、一緒にシュンと表彰台に上がる準備ができていました。この大会全体を通して素晴らしい雰囲気でした」と語った。

 三浦は続けて「この素晴らしいフリースケーティングは、僕に今後高いモチベーションを与えてくれる。本当に嬉しく思っています。この大会で、このような素晴らしい友人やライバルたちがいることは素晴らしいことです」と佐藤の存在が大きかったことを笑顔で振り返っている。

 今季シニア1年目ながら、グランプリシリーズでは連続で表彰台に立ち、12月のグランプリファイナルに進出するなど、驚異的なスピードで成長を続ける三浦。17歳8か月での優勝は歴代最年少。それまでは北京五輪金メダリストであるネイサン・チェン(米国)の17歳9か月だった。

 日本男子フィギュアから、また一人頼れる男が現れた。

構成●THE DIGEST編集部

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