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四大陸W表彰台の三浦佳生&佐藤駿に“激励”を送ったカナダスケーターに賛辞の声! 日本語翻訳で綴られた言葉とは【フィギュア】

THE DIGEST編集部

2023.02.13

メッシング(左)は四大陸選手権で表彰台に立った三浦(中)と佐藤(右)に温かい激励のメッセージを送った。写真:田中研治、(C)Getty Images

 フィギュアスケートの四大陸選手権は日本人スケーターが大活躍を見せた。ペアの"りくりゅう"こと、三浦璃来&木原龍一がこの種目で日本ペア初優勝。標高1800mある米コロラド州の会場での演技に、最後は二人とも膝から崩れ落ち、呼吸を整えるのが精一杯になるほど、全力を出し切った。

 女子は17歳の千葉百音がショート7位からフリーで安定感抜群の演技を見せ、2位の高得点を叩き出し、ジュニア世代ながら3位に食い込んだ。千葉は国際スケート連盟(ISU)公認大会では初の表彰台となり、演技後は笑顔が弾けた。

 男子ではショート首位の三浦佳生がフリーでも圧巻の演技を披露。コンビネーションを含む3本の4回転ジャンプを着氷し、自己ベストを大きく更新する出来で初優勝。北京五輪金メダリストのネイサン・チェン(米国)が持つ同大会の最年少優勝記録を抜いた。盟友の佐藤駿も得意の4回転ルッツを決めて3位まで追い上げ、日本のダブル表彰台という結果になった。

 日本の若い才能が躍動するなか、会場を盛り上げたのがキーガン・メッシング(カナダ)である。2018年の平昌、22年の北京で2度のオリンピックに出場した31歳のカナダ人は今シーズン限りでの現役引退を既に表明しており、今大会が最後の出場となった。

 ショート2位で迎えたベテランは、冒頭の4回転トゥループ+2回転トゥループで勢いを付けると、スピードに乗った2本目の4回転トゥループも綺麗に決め、GOE(技の出来栄え点)は3.66点と高い加点が付いた。後半もミスなく滑り終える完璧な演技で、フィニッシュ後は大きくガッツポーズ。会場のボルテージは最高潮に達し、観客の大きな声援に応えた。

 フィギュアスケート専門メディア『Golden Skate』はバックステージに戻ったメッシングを直撃。「これは私のキャリアベストです。たぶん、何かを教えてくれているんだと思う。辞めない方がいいのかもしれない。でも、これ以上ないくらい素晴らしい最後の四大陸選手権になりました」と名残惜しそうに振り返っている。
 
 また、メッシングは表彰式後の記者会見でダブル表彰台に立った三浦と佐藤にメッセージを送り、それを日本スケート連盟の公式ツイッターが日本語に翻訳している。カナダ国旗を掲げたメッシングの写真には、日本語で次のように綴られている。

「28年間滑ってきて何よりも大切にしてきたのは自分の演技を楽しんでもらうこと。僕自身、この2人や頼りがいのある次世代の選手に沢山の刺激をもらってる。夢に出てくるほどにね。そんな若手に後を託せるなんて嬉しいよ。そして、佳生と駿の2人の友情はずっと大切にね」

 この心温まるメッセージにファンからは「泣いた。」「キーガンのメッセージが素敵すぎる」「人柄もスケートも素晴らしい」「二人にとって、何よりのエール」「優しさが溢れすぎてて涙が止まらない」など、多くの喝采が送られている。

 異国の才能ある若者たちにフィギュア界の後を託す31歳のベテランスケーターは、引退後は消防士になる予定だという。だが、3月にはカナダ代表として、さいたまスーパーアリーナで開催される世界選手権の戦いが待っている。

 笑顔の似合うカナダ人スケーターの現役最後の競技会に注目したい。

構成●THE DIGEST編集部

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