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「自分のミスを認められないのよ」皇帝プルシェンコと女帝トゥトベリーゼの“決定的な違い”を専門家が指摘!「彼女は尊敬に値する」

THE DIGEST編集部

2023.02.21

発信力が強すぎるプルシェンコ氏(右)と、ほぼ公の場でコメントを発しないトゥトベリーゼ氏(左)。そうした点でも好対照だ。(C)Getty Images

 ロシア・フィギュアスケート界の"皇帝"ことエフゲニー・プルシェンコ氏が矢面に立たされている。2月16日に行なわれたロシア・ジュニア選手権での問題発言が波紋を広げているのだ。
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 その日の女子シングルには、40歳レジェンドが主宰する「エンジェルズ・オブ・プルシェンコ」の門下生2名もエントリー。優勝が期待されたものの2位と4位に終わり、その採点を巡ってプルシェンコ氏が激怒する。「もうウンザリだ! 彼女たちは高難度のジャンプを成功させているのになぜこんなに得点が低いのか! どうしていつも私や私の生徒たちを目の敵にするんだ!」とまくし立てたのである。

 さらに、「こんな不当な仕打ちが続くならば、彼女たちや親たちは他の国へ移って競技を続けようとするだろう」と、あろうことか"国籍変更"を示唆する際どい発言まで飛び出し、物議を醸しているのだ。

 その女子シングルで優勝したアリーナ・ゴルバチェワ(15歳)のコーチ、ソフィア・フェドチェンコ氏が地元メディア『Metaratings』の取材に応じ、プルシェンコ氏の天敵である名コーチ、エテリ・トゥトベリーゼ氏を引き合いに出しながら、次のように持論を展開した。

「ルールは絶えずその時代に適合したものへと変化しているんです。2010年(バンクーバー五輪)ではプルシェンコ自身が直面し、こないだのオリンピック(北京五輪)ではシェルバコワとトゥルソワが明暗を分けたでしょう。そうした意味で私は、エテリ・トゥトベリーゼは本当に尊敬に値する指導者だと思います。彼女と彼女のグループはどんな時代のどんな最新ルールにもしっかり対策をし、選手たちを導き、勝たせてきたのですから」

 そしてフェドチェンコ氏は「現在はプログラムの中でバランスよく演じなければならない。回転もスケーティング技術もジャンプも、そして音楽との調和もすべてです」と力説した。
 
 フェドチェンコ氏は今回のコメントに先立ち、プルシェンコ氏の発言に対して「あれは一種のヒステリーね。彼は自身の指導におけるミスを認められない人なのよ」と断じ、国籍変更の論点についても「あんな言い方をしたらもはや恐喝だわ」と手厳しかった。

 これを受けてプルシェンコ側も反撃。ロシア国内では利用が禁じられているインスタグラムをあえて使い、「エンジェルズ・オブ・プルシェンコ」のページ上にフェドチェンコ氏の公式プロフィール画像を勝手に掲載。学歴詐称を匂わせながら、彼女の頭に王冠を乗せるなどの加工を施して小バカにした(批判殺到でほどなくして削除されている)。

 かなり子どもじみた挑発にフェドチェンコ氏は「まったく気にしていません。ちゃんと調べてもいない、ガゼ情報もいいところだわ。私は大学でふたつの学位を取っていて、そのうちひとつは"赤"(ロシアでの赤最高評価)ですからね」と反論している。

 ウクライナ侵攻作戦が始まって以降、どこか独善的で傍若無人な振る舞いが目立つプルシェンコ氏。何かにつけて自分こそが正義だと信じるあまり、相手を必要以上に見下す傾向が強いのだ。本当の意味でのリスペクトを得ていないのは、今回の騒動を見ても明らかである。

構成●THE DIGEST編集部

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