専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
格闘技・プロレス

「私が戦った最高の選手だ」ドネアが井上尚弥の“支配力”に最敬礼。「イノウエに勢いを与えてはいけない」とフルトンに指南

THE DIGEST編集部

2023.02.22

井上の図抜けた強さを、その身で知るドネア。百戦錬磨のベテランは巷を賑わせるビッグマッチの行方を予想している。写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

井上の図抜けた強さを、その身で知るドネア。百戦錬磨のベテランは巷を賑わせるビッグマッチの行方を予想している。写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

 目下、対戦実現が囁かれている前ボクシング世界バンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)と、WBC&WBO世界スーパーバンタム級統一王者のスティーブン・フルトン(米国)に、元世界5階級王者のノニト・ドネア(フィリピン)は興味津々な様子だ。

 先月13日にバンタム級で獲得した4本のベルトを返上し、スーパーバンタム級への転向を表明した井上は「スーパーバンタム級はかなりタレント揃い」とタイトルマッチの実現を求めた。この時点で大橋秀行会長は、「すべて交渉中」と明言を避けていたが、直後に米スポーツ専門局『ESPN』が「フルトンと今年5月に日本で対戦することで合意している」と報道。両陣営が詳細を詰める段階にあるとすっぱ抜いたのである。

 このビッグニュースによって、世間からは井上とフルトンの対戦へ熱視線が注がれるようになった。そして、ファンやメディアはいまだ敵なしの強さを誇る両雄の勝敗をさまざまに予想。そのなかで、持論を展開したひとりが、ドネアだった。

 日本が世界に誇る“モンスター”の実力を知るからこそ予想は容易ではないという。2月21日(現地)に米メディア『YSM Sports Media』のYouTubeチャンネルに出演した40歳のベテラン戦士は、「どちらがより大きく、より賢いゲームプランを持っているかだ」と主張。そのうえで「イノウエはこれまでやってきた通りのことを、自信を持ってやってくるだろう。だが、フルトンは(イノウエより)大きく、自分のスタイルを継続できるタイプの男だ」と説いた。

「フルトンは防衛するチャンスが大いにあると思う」
 
 そう続けるドネアだが、井上には過去2度の対戦でいずれも力負けを喫している。とりわけ昨年6月のWBA、IBF、WBC世界バンタム級3団体統一戦では、わずか2回1分24秒でTKO負け。怪物の末恐ろしいパワーを、身をもって味わった。

 ゆえに「イノウエに勢いを与えてはいけない。勢いがつくと彼はパワーを駆使してファイトを優位に進められるし、支配的なのが彼のスタイルだ。彼に自信を与えてはいけない」と提唱したドネアは、こう続けた。

「イノウエには、圧倒的なスピードとパワーがある。そして彼は何よりもタイミングがいいんだ。それが彼をここまで強くしてきた。どこに、どのタイミングで、パンチを打てばいいかを本当によく分かっている。彼はフルトンにも間違いなく強打を打てる。もちろん彼よりも強く打つことができる選手はいる。たくさんね。だけど、イノウエは間違いなく私が戦った中で最高の選手の1人だ」

 確実に機運が高まっているビッグマッチはいかなる決着を見るのか。いまだ正式発表はないが、フルトンがタイトルを保持する限り実現するであろう対戦の行方は実に興味深い。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】30戦無敗の現役王者が「小さすぎる」井上尚弥への優位予想に異論!「フルトンが勝ったら奴らは言い訳をする」

【関連記事】「イノウエに何の問題も抱いてない」アフマダリエフ陣営が語った井上尚弥との大一番実現のカギは?「どこでもやる準備はある」

【関連記事】「イノウエは舐められてる」23戦無敗の元王者が井上尚弥の異能ぶりに再敬礼! “パッキャオ級”の強さに脱帽「規格外だ」
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号