難敵を打ち倒したボクシング界屈指の悪童ルイス・ネリが、“舌好調”だ。

　現地２月18日にアメリカはカリフォルニアで行なわれたWBC世界スーパーバンタム級挑戦者決定戦に、同級２位として臨んだネリは同級3位アザト・ホバニシャン（アルメニア）に、11回1分51秒でTKO勝ちを収めた。

　34歳のベテラン戦士との熱戦を制したネリは、顔面に痛々しい青あざを作りながらも、「いい気分だぜ。こういう結果を手にできるぐらいに俺はメキシコでハードな練習を積んできた」と豪語。あらためてWBC王者であるスティーブン・フルトン（アメリカ）と対戦する権利を手にした喜びを口にした

　もっとも、フルトンは、今年１月にスーパーバンタム級への階級上げを発表したばかりの井上尚弥（大橋）との対戦が濃厚視されている。スポーツ専門局『ESPN』を中心とした複数の米放送局は、両雄の対戦はすでに合意済みだともすっぱ抜いている。
  　そうした状況にネリも黙ってはいない。ホバニシャンを打ち破った28歳は、「俺は「ナオヤ・イノウエを相手にしたい。あいつ（との対戦）を目指している」と、米メディア『Fight Hype』のYou Tubeチャンネルで断言。そして、「もしもやれるなら、間違いなくビッグファイトだ！ でも俺たちがあいつを終わらせる」と無敵のモンスターに向けた挑発的な発言を自信たっぷりに口にした。

「KO決着になるさ。あいつは正面からでも平然と打ち合えるファイターだし、何よりも勇敢だ。もちろん、そういう展開になったらオレも同じことするつもりだ。だからKO決着になる」

　巷を賑わせている井上とフルトンとのメガマッチについては、「スタイルが違う。おそらく五分五分の展開になる」と予想するネリだが、最後には「イノウエとやりたいんだ」とも強調した。

　粘り強さを発揮しながら難敵を撃破したネリ。はたして、彼の望みは叶うのだろうか。

構成●THE DIGEST編集部

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