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格闘技・プロレス

「彼とは最高の試合ができた」英国の名レスラーも武藤敬司に敬意。米メディアは栄光のキャリアに脚光「伝説に幕を閉じた」

THE DIGEST編集部

2023.02.24

内藤にシャイニングウィザードを放つ武藤。栄光のプロレスキャリアを米メディアは称賛している。写真:鈴木颯太朗

内藤にシャイニングウィザードを放つ武藤。栄光のプロレスキャリアを米メディアは称賛している。写真:鈴木颯太朗

 日本の“プロレスリング・マスター“の引き際には、プロレスの本場である米国メディアも関心を注いでいたようだ。

 2月21日に約39年間のプロレス人生にピリオドを打った武藤敬司。内藤哲也との引退試合だけでなく、盟友である蝶野正洋との“闘魂三銃士対決”も行なわれ、会場の東京ドームは最後まで武藤劇場の興奮に包まれた。

 現地22日、日米のあらゆるプロレス情報を発信する専門サイト『Post Wrestling』も武藤の引退試合を見逃していない。同メディアは「ケイジ・ムトウの感動の別れ」と題した記事を配信。記事には「ケイジ・ムトウが、テツヤ・ナイトウとの28分58秒、そして59歳のマサヒロ・チョウノとの即席マッチで、38年余りのキャリアに幕を下ろした」と、その偉大なキャリアに賛辞を贈っている。

 同メディアは最も印象的な場面に「ムトウがトップロープからムーンサルトプレスを2回試行しようとしたが、それぞれの試みで躊躇した」と自らの代名詞をためらった場面に触れ、「リング内での死亡率、そして年齢と父親として家族と過ごす時間に苦しみ、彼がそのような偉業を成し遂げることができなくなったことを意味している」と指摘。これまで蓄積された膝の負担が限界だったことに理解を示した。

 蝶野と対峙した場面については「チョウノにとっては2014年以来の試合であり、これが間違いなく彼の最後の試合になるだろう。ムトウとの別れは1時間にも満たない別れで終わった。この引退が定着することを願うばかりだ」と綴り、二人の対決が“真の引退試合”だと強調している。
 
 他にも、武藤に敬意を表す人物がいる。かつて、新日本プロレスのリングに『ウィリアム・リーガル』というリングネームで上がり、現在は米国最大のプロレス団体WWEのグローバル人材開発担当副社長を務める英国出身レスラーであるダレン・マシューズ氏だ。

 マシューズ氏は1994年に新日本プロレスに参戦。武藤とは過去、シングルマッチで3度対戦し、いずれも武藤が勝利を挙げている。そのうちの1試合は武藤の化身であるグレート・ムタと対戦しており、マシューズ氏は「どちらとも試合ができたことを光栄に感じている。彼とは最高の試合ができたと思っている。彼の歴史に関われた事は嬉しい限りだ」と振り返っている。

 彼は22日に武藤や橋本真也と一緒にリングに上がっている写真をツイッターに投稿。文面には「ありがとう、私の古い友人でありライバル」と記している。この投稿には、米プロレスメディア「Wrestling Inc」も反応。「伝説の日本人レスラー、ケイジ・ムトウが、プロレス人生最後の試合を行ない、ウィリアム・リーガルがムトウに感謝の言葉を送った」と伝えている。

 同メディアも「ムトウは60歳で現役を引退。NJPW、NOAH、AJPW、WCW、TNA、そしてAEWといった数々のプロレス団体トップでフィーチャーされ、その伝説のキャリアに幕を閉じる」と、栄光のプロレス人生を称えている。

 日米のマットで愛されてきた武藤。その偉大な功績は今後も色褪せはしないだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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