次々と浮き彫りになるパワハラ指導の現状に元バレーボール女子日本代表の大山加奈さんが胸を痛めている。

　千葉県の強豪、市立船橋高校男子バレー部の顧問・石井利広容疑者が生徒に暴行した疑いがもたれ逮捕されたと２月27日、複数メディアによって報じられた。

　約35年間指導にあたった同容疑者は、同部を全国大会優勝に導いた実績を持つ。しかし昨年11月、同容疑者は男子部員の髪の毛を引っ張り、顔に何度もボールを投げつける暴行を働いたとされる。

　この報道に大山さんが自身のTwitterで反応し、「またバレー部…こういったニュースを目にするたびに悲しくて悔しくて…」と嘆いた。そして「バレーボールと出会った子どもたちが、バレーボールと出会えてよかったって思ってもらえるバレー界にしたい…なってほしい…」と本音を吐露。
  　この投稿には、「こういう昔の常識？がアップデートされない指導者にダイレクトにアプローチする方法はないのですかね。被害が出てから訴えるしかない現状が本当に歯がゆいです」とファンが問いかけると、大山さんは、「そうなんですよね…研修会なども本当に来てもらいたい層はなかなか来てもらえないので…声が届かないんですよね…」とぼやいた。

　もどかしさを感じる元バレーボーラーは、「義務化したとしても聞く耳持ってもらえなければ意味がないですし… でも子どもたちを守るためにアクション起こしていかないとですね」と気持ちを入れ直し、「通報窓口はこちらになります」と協会が開いている指導現場における暴力行為等通報・相談窓口のフォームを案内した。

　バレーボールに限らず、学校教育の現場での暴力的行為はいまだに後を絶たない。指導者をはじめ、周囲の大人はいま一度自身の行ないを見直す必要がありそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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