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宇野昌磨が世界選手権2連覇!!日本フィギュアが2年連続男女シングルW金メダルの大偉業!

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2023.03.25

世界選手権で優勝した宇野。日本男子初の2連覇を達成した。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 3月25日、フィギュアスケートの世界選手権4日目は男子フリーが行なわれ、宇野昌磨が日本男子史上初の世界選手権2連覇を成し遂げた。日本勢は前日の女子シングルでも坂本花織が2連覇を達成しており、2年連続男女シングルでダブル金メダルという大偉業を達成。ペアを含め3種目で金メダリストが誕生し、フィギュア大国を強烈にアピールした。

 最終グループが軒並みハイスコアを連発。まさに世界ナンバー1決定戦に相応しいハイレベルな戦いとなった男子シングル。多くの日の丸が揺らぐなか、宇野はさいたまスーパーアリーナを満員にした観客の大声援を受けて最終滑走で登場した。

 4回転ジャンプ4種類5本の高難度構成で挑んだ宇野は冒頭の4回転ループを回転鋭く決める。続く4回転サルコウは着地が少し乱れたがこれを耐えると、4回転フリップは綺麗に着氷。後半は4回転トウループ+2回転トウループの予定を4回転トウループの単独に、単独の4回転トウループに1回転トウループを付けた。

 ラストのトリプルアクセル+2アクセルも着氷し、フィニッシュに近づくと会場は大きな拍手で宇野を後押し。演技後はすべての力を出し尽くしたかのように、宇野は氷上に大の字で倒れ、息を吐いた。
 
 フリー196.51点、合計301.14点で宇野の金メダルが決まった瞬間、さいたまスーパーアリーナは割れんばかりの大歓声が起こり、2連覇を決めた世界王者を拍手で包んだ。

 ショート前日には右足首をひねり、コンディションが万全でないなか連覇を決めた宇野は「完璧とは言いがたいが、これ以上できない演技だった」と振り返り、「結果として皆さんにお返しできたことを嬉しく思います」と満員の観客に感謝した。

 これまで日本男子フィギュアを牽引してきた羽生結弦も成し遂げられなかった世界選手権2連覇。日本のエースが、名実ともにフィギュア界を堂々引っ張る存在へ――。そう思わせてくれる"気迫"を感じた演技だった。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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