バレーボール

関係者からは復帰待望論も!バレー日本代表に2年ぶり選出の柳田将洋に託された期待と本人が語った想いとは?

北野正樹

2023.05.02

「一喜一憂せず精進したい」と語る柳田将洋 写真:北野正樹

 バレーボール男子の日本代表に、前代表主将の柳田将洋(30・ジェイテクト)が復帰した。

 2021年の東京五輪前に代表から外れ、以後、選出されなかったが、4月7日に日本バレーボール協会(JVA)が発表した37選手の中に柳田の名前もあった。
 
 2年ぶりの代表復帰。

 柳田は、5月1日の「第71回黒鷲旗 全日本男女選抜大会」(丸善インテックアリーナ大阪)で早稲田大学戦後、代表復帰について感想を求められ「僕として、バレーを続けて来た先につながってくるもの。もちろん、目指すところではあるのですが、代表に選ばれることがゴールかと言われると、そうではありません。そういう設定はしていなくて、自分がどういうプレーヤーになりたいのかというところは、代表に選ばれた先にあると思います」と語った。

 さらに「代表に選ばれたことに一喜一憂するのではなく、さらに代表でも必要とされる選手として、引き続き精進していきたい」と続けた。

「非常に素晴らしい選手だが、国際レベルということになると、ブロックやサーブレシーブ効果率でも落ちるところがある。残念ながら今回はリスト上にはなかった」。フィリップ・ブラン男子代表監督が、柳田をそのように評価したのは昨年4月の代表選手35人を発表したリモート会見でのことだった。

 国内最高峰のV1リーグのアタック効果率で日本人選手トップの4位。サーブ効果率でも日本人トップの2位につけたにもかかわらず、選出されなかったことで、「ブラン監督が指揮を執っている限り、柳田の代表復帰は難しい」(Vリーグ男子チーム関係者)との見方が強かった。

 今年は6月からネーションズリーグが始まり、9月30日からは来夏のパリ・オリンピック出場をかけた予選が行われる。さらに8月にアジア選手権、9月にはアジア大会が開催される。試合日程からA、Bの日本代表2チームを編成する必要があることが柳田復帰の舞台裏のように思われているが、それだけが理由ではない。

 昨年も8月7日のAVCカップから、世界選手権、アジア大会(中止)と試合が続き、A、Bの2チームが編成されていた。過密日程だけが理由なら、昨年の35人に柳田は選ばれていたはずだ。