全日本大学バレーボール連盟(市川伊三夫会長)の男子強化委員会は5月3日、大阪市内で同会を開き、体罰・暴力疑惑で日本バレーボール協会(JVA)の男子強化委員を辞任した強化副委員長の徳永文利・国際武道大学男子バレー部監督(58)を再任しないことを決めた。立場上、疑惑を持たれるだけでも好ましくないとの判断で、事実上の解任。
男子強化委員会は、積山和明委員長が同連盟理事長に就任後も兼務しており、徳永副委員長がその業務を代行する形をとっていた。
しかし、人望があり指導実績がある松井泰二・早稲田大学バレー部監督を推す声が強く、今年3月に松井委員長が誕生していた。
黒鷲旗全日本男女選抜大会の日程に合わせて開かれた委員会には、強化委員のほか日本バレーボール協会(JVA)の強化責任者の矢島久徳ハイパフォーマンス事業本部長、南部正司男子強化委員長も出席し、事業報告や事業計画の説明などを行なった。
出席者によると、強化委員の選任について、松井委員長から「徳永副委員長の体罰・暴力疑惑は、現在調査中だが再任しない」と説明があり、承認された。
松井委員長は、取材に対し「(徳永さんには)『本来であれば副委員長を務めた方が委員にもならないのはおかしいのですが、調査中といえ、そういうことがあった可能性があるということだけでも、再任はいたしません』と電話をしました」と言い、徳永氏からは「私にそれを決める権利はありませんので、お任せします」と返事があったという。
副委員長には植田和次・愛知学院大学監督が再任され、徳永氏の後任には高橋宏文・東京学芸大学監督が決まった。
徳永氏は今年3月に行なわれた役員改選では同連盟の理事に再任(任期2年)されており、こちらの去就も注目される。
徳永氏の体罰・暴力疑惑が表面化したのは、今年4月にSNS上で【#国際武道大学#バレーボール部#体罰#拡散希望】とのタイトルで公開された映像がきっかけ。
練習中のコートを観客席と思われる場所から撮影した映像では、監督と思われる男性が選手の首あたりに手をかけ暴行をしているような場面や、選手の首を押さえつけて別の選手の前まで連れて行き、選手同士をぶつけ合わせるようなシーン、選手の額を手で突きユニホームを引っ張ったり、セッター役の選手の頭を叩いたりするように見える場面などが収められている。
映像の前後が切り取られて編集されていることや、カメラによる遠近感で身体に触れているように見えることもあることから、大学側は慎重に調査を進めているとみられ、JVA関係者によると、全日本大学連盟と国際武道大に求めている調査報告書は、まだJVAには届いていないという。
一方、この日の会議では、Vリーグ機構が新設するSVリーグの決勝が、黒鷲旗の日程と重複することを受け、「いい意味で、大学バレーを変えるチャンス」(松井委員長)と、リーグ戦の日程見直しなども話し合われたという。
取材・文●北野正樹
【北野正樹・プロフィール】
2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。
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しかし、人望があり指導実績がある松井泰二・早稲田大学バレー部監督を推す声が強く、今年3月に松井委員長が誕生していた。
黒鷲旗全日本男女選抜大会の日程に合わせて開かれた委員会には、強化委員のほか日本バレーボール協会(JVA)の強化責任者の矢島久徳ハイパフォーマンス事業本部長、南部正司男子強化委員長も出席し、事業報告や事業計画の説明などを行なった。
出席者によると、強化委員の選任について、松井委員長から「徳永副委員長の体罰・暴力疑惑は、現在調査中だが再任しない」と説明があり、承認された。
松井委員長は、取材に対し「(徳永さんには)『本来であれば副委員長を務めた方が委員にもならないのはおかしいのですが、調査中といえ、そういうことがあった可能性があるということだけでも、再任はいたしません』と電話をしました」と言い、徳永氏からは「私にそれを決める権利はありませんので、お任せします」と返事があったという。
副委員長には植田和次・愛知学院大学監督が再任され、徳永氏の後任には高橋宏文・東京学芸大学監督が決まった。
徳永氏は今年3月に行なわれた役員改選では同連盟の理事に再任(任期2年)されており、こちらの去就も注目される。
徳永氏の体罰・暴力疑惑が表面化したのは、今年4月にSNS上で【#国際武道大学#バレーボール部#体罰#拡散希望】とのタイトルで公開された映像がきっかけ。
練習中のコートを観客席と思われる場所から撮影した映像では、監督と思われる男性が選手の首あたりに手をかけ暴行をしているような場面や、選手の首を押さえつけて別の選手の前まで連れて行き、選手同士をぶつけ合わせるようなシーン、選手の額を手で突きユニホームを引っ張ったり、セッター役の選手の頭を叩いたりするように見える場面などが収められている。
映像の前後が切り取られて編集されていることや、カメラによる遠近感で身体に触れているように見えることもあることから、大学側は慎重に調査を進めているとみられ、JVA関係者によると、全日本大学連盟と国際武道大に求めている調査報告書は、まだJVAには届いていないという。
一方、この日の会議では、Vリーグ機構が新設するSVリーグの決勝が、黒鷲旗の日程と重複することを受け、「いい意味で、大学バレーを変えるチャンス」(松井委員長)と、リーグ戦の日程見直しなども話し合われたという。
取材・文●北野正樹
【北野正樹・プロフィール】
2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。関西運動記者クラブ会友。
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