モータースポーツ

「再び頭角を現わした」角田裕毅のモナコGPを各国メディアが好評価!無念の15位フィニッシュも…ブレーキ問題に同情の声

THE DIGEST編集部

2023.05.31

モナコGPは15位に終わった角田だが、各国メディアは高い評価を与えている。(C) GettyImages

 F1第7戦のモナコ・グランプリ、アルファタウリの角田裕毅は9番グリッドからの決勝スタートでポイント獲得が期待されたが、ブレーキの不具合というトラブルに見舞われて15位に終わった。

 初日は2度のフリー走行で13番手、16番手と苦戦が予想されたものの、予選までに車を仕上げたことで、Q1ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に次ぐ2番目のタイムを出してQ2進出。前日に「Q3は難しいだろう」と語っていたものの、これも上位につけるタイムでクリアし、ポイント圏内からレースに臨むこととなった。
 
 決勝では安定したドライビングを披露し、レース中盤で雨が降ってからも、適切なタイミングでタイヤをミディアムからインターミディエイトに替えて9番手を維持したものの、徐々にブレーキの問題でペースが上がらなくなり、マクラーレン勢の追い抜きを許した後、ミラボーでエスケープロードを直進、大きく順位を落とし、初めてチームメイトのニック・デ・フリース(12位)を下回った。

 予選でサプライズを起こし、決勝でもパフォーマンスに問題はなかったものの、雨によってブレーキの問題が顕著になるという不運に見舞われた角田に対し、各国のメディアは過去5レース同様にポジティブな見方を示している。英国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』は10点満点の採点で、及第点の「6」を与えて、以下のように23歳の日本人を評している。

「今季、角田は真の才能の持ち主として頭角を現わしており、モナコでの週末においても彼は素晴らしいパフォーマンスを発揮した。しかし、レースの終盤によると全てが上手くいかなくなり、週末を通して抱えていたブレーキの問題が雨の中で悪化。結果、無線で『僕をクラッシュさせる気か? それとも何なの?』と怒鳴ることに……」

 同じく英国のモータースポーツ専門サイト『CRASH』は、「角田は予選で力強く、珍しくQ3進出を果たした。雨が降ってブレーキ関連の問題に悩まされるまで、ポイント圏内でのフィニッシュは当然のことと思われていた」と彼の週末を振り返り、採点は「7」とより高いものとなった。

『MOTORSPORT WEEK』は、さらに高採点の「8」を与え、寸評では「ポールポジション争いに注目が集まる中、モナコでキャリア初のQ3進出を決めた角田は、予選の主役のひとりとして見過ごされた。日本人ドライバーは、決勝では9番手でレースを楽しみ、今季3度目のポイント獲得を狙っていたが、終盤にブレーキの問題で順位を落としてしまい、素晴らしい週末を全く反映しない結果に終わった」と綴っている。
 
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