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バレーボール

真鍋ジャパンは何故ブルガリアに圧勝した? 身長180センチ超の相手を操る“小さな巨人”の意図【女子バレーVNL】

永野祐吏(THE DIGEST編集部)

2023.06.04

チームに勢いをもたらすサーブを試合開始早々に見せた関。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

チームに勢いをもたらすサーブを試合開始早々に見せた関。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

「サーブ強化」を軸に据える真鍋ジャパン。その色が濃く現れた試合だった。

 6月3日、バレーボール女子日本代表は、国際大会『ネーションズリーグ(VNL)』予選ラウンドでブルガリアと対戦。リベロを除く全員が180センチ超えの長身を誇る相手だったが、サーブで前後に揺さぶった日本は、主導権を明け渡すことなくストレート勝利を収めた。

【PHOTO】バレーボールネーションズリーグ2023女子日本代表、ブルガリアにストレート快勝で3連勝!

 その弾みをつけたのは司令塔・関菜々巳で、相手のエースであるマリア・ヨルダノヴァを崩すサーブを立て続けに2本決め、日本に勢いをもたらした。「ミドルの選択肢が消えたことが良かったなと思います」と関は試合後に冷静に振り返っている。

 そんな彼女は、「奥に差し込むサーブと前に落とすショートサーブを意識しました。やっぱり背丈があるので、前の動きは苦手だと思います」と相手の弱点をついていたことを明かす。

「チームによってはサーブレシーブのラインが後ろだったりする。そこを見て前のチームなら胸元に差し込むことを意識して、ラインが後ろに開いてきたなと思ったら、ショートを打つっていうのをチーム皆で共有して打つようにしています」
 
 奥を狙うが故に惜しくもアウトになってしまったサーブもあったが、確実に相手を前後に動かしていた日本。さらにサーブをするうえでの心構えを以下のように話した。

「Aパス(セッターが構える位置に正確に返すレシーブ)返されたら決められる確率は高いので、Aパスにされないサーブ。得点にならなくても、Aパスにならないようにしている」

 相手の思うようにプレーさせない。小さな巨人は、これからも独自のアイデアで世界の高さに立ち向かっていく。

取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)

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