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GⅠ馬10頭が揃う激戦を制したのはソングライン! 長距離遠征後のマイルレース連勝に導いた厩舎スタッフを称賛したい!!【安田記念】

三好達彦

2023.06.06

今年の安田記念を制したソングライン。ヴィクトリアマイルに続くGⅠ連勝となった。写真:産経新聞社

 10頭のGⅠホースが顔を揃えた春のマイル王決定戦、安田記念(GⅠ、東京・芝1600m)が行なわれ、前走のヴィクトリアマイル(GⅠ)を制して臨んできた単勝4番人気のソングライン(牝5歳/美浦・林徹厩舎)が本レース2連覇を達成。2着には3番人気のセリフォス(牡4歳/栗東・中内田充正厩舎)が入り、1番人気のシュネルマイスター(牡5歳/美浦・手塚貴久厩舎)は3着となった。また、ファンに絶大な人気を誇るソダシ(牝5歳/栗東・須貝尚介厩舎)は終いの伸びを欠いて7着に敗れた。

【動画】圧巻の末脚でソングラインが安田記念を制す!
 太平洋上を移動する台風2号が前線を刺激したため、日本列島全体が雨にたたられた週末。東京でも金曜から強い雨が降り始め、それは土曜の午前中まで続いた。ちなみに土曜最初の芝レースとなる第4競走での馬場状態は「不良」だったが、曇天ではあったものの気温の高さもあってか徐々に回復。この日最後の芝のレースとなった第10レースでは「重」まで戻していた。

 さらに日曜日は回復が進み、最初の芝レースとなった第3競走では「稍重」となり、午後に入っての第7競走ではついに「良」まで回復。適度にクッションのある、理想的な馬場状態で大一番を迎えることになった。

 レースは17番枠からダッシュをきかせたウインカーネリアン(牡6歳/美浦・鹿戸雄一厩舎)が先頭を奪い、出方が注目されていた大阪杯(GⅠ)の覇者ジャックドール(牡5歳/栗東・藤岡健一厩舎)は2番手に控えた。ソダシはスムーズに3番手を追走し、セリフォスがその直後の好位置をキープ。ソングラインは中団の後ろ目から進み、シュネルマイスターは後方の15番手から末脚にかけることになった。

 1000mの通過ラップは57秒6というハイペース。逃げ・先行馬には厳しい流れになった反面、逆に差し・追い込みには願ってもないチャンスが訪れた。

 直線へ向くと、坂上でジャックドールが先頭に躍り出て、ソダシもしぶとくそれに喰らいついている。さらにはインを突いて伸びてきたセリフォスも先頭争いに加わり、激しい叩き合いが繰り広げられた。しかし、真打はその外から迫っていた。追い出しを我慢していたソングラインは追い出されると素晴らしい末脚の切れを見せ、先団を一気に差し切って先頭に立つと、ゴールでは2着のセリフォスに1馬身1/4の差を付けて圧勝。ヤマニンゼファー(1992-1993)、ウオッカ(2008-2009)に次ぐ史上3頭目となる本レース連覇、また2009年のウオッカ以来となるヴィクトリアマイル→安田記念でのGⅠ連勝という快挙を成し遂げた。
 
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今秋は米国遠征も視野に入れて調整