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格闘技・プロレス

GⅠ馬10頭が揃う激戦を制したのはソングライン! 長距離遠征後のマイルレース連勝に導いた厩舎スタッフを称賛したい!!【安田記念】

三好達彦

2023.06.06

 ソングラインのローテーションを見ると、昨年はサウジアラビアの1351ターフスプリント(GⅢ)に勝ったのち、ヴィクトリアマイルの5着を経て安田記念を制覇。ことしも約半年ぶりの実戦となる1351ターフスプリント(10着)に遠征したのち、ヴィクトリマイル、安田記念を連勝。長距離遠征を経たあとの調整には困難もつきまとうだろうが、それを克服したソングラインのタフさはもちろん、彼女のケアを結果に結びつけた厩舎スタッフの”プロの仕事”も称賛せずにいられない。

 前走のヴィクトリアマイルから手綱を託された戸崎圭太騎手は、
「このように素晴らしい馬に巡り会えて、GIを2連勝ということで、とても嬉しいです。中間の追い切りに乗って状態もさらにアップしているのではないかと感触を得ていましたので自信を持って乗りました」
 と、レースを振り返った。
 
 一方の林徹調教師は、
「今日は戸崎騎手が120%の騎乗をしてくれて感謝しています。このような強いメンバーを相手に勝ち切ることができてとても嬉しく思います」
 としたあと、今秋は米国遠征も視野に入れて調整する旨が明かされた。

 昨秋のマイルチャンピオンシップ(GⅠ)を制したセリフォスは差し有利の展開のなか、直線を向いた時点での4番手から2着に押し上げたしぶとさはGⅠホースとしての能力をあらためて感じさせるものだった。

 シュネルマイスターはおそらく鞍上が予想したより位置取りが後ろになったと思われるが、15番手から上がり最速の32秒8という鬼脚を繰り出した迫力は流石と思わせるもの。昨年のクビ差2着のリベンジは果たせなかったが、これからもマイル戦線での活躍が十分に期待できる走りだった。

 初のマイル戦ということで注目を集めたジャックドールだが、5着という結果に対して武豊騎手が「決して無謀な挑戦ではなかった」と評し、藤岡健一調教師も「一瞬『やった』と思ったが、上に来た馬の切れ味は凄かった」と述べ、納得の走りだったことを明かした。なお、藤岡調教師は、秋はまず天皇賞を目標にする考えを示した。

 また7着に敗れたソダシだが、川田将雅騎手の「4コーナーの手応えより、最後までよく走り切ってくれた」とのこと。ハイペースが堪えたことと、ヴィクトリアマイルでソングラインとアタマ差の勝負を演じたあとだけに、レース間隔の短さも含めて、やや調子落ちがあったのかもしれない。
<了>

取材・文●三好達彦
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