F1第9戦カナダ・グランプリは現地6月17日に予選が行なわれ、アルファタウリの角田裕毅は16番手でQ1敗退。さらに、他車への妨害行為があったとして3グリッド降格ペナルティーが科され、決勝は19番手からスタートすることとなった。
雨天のなか、フリー走行3回目(FP3)では24周回でベストタイムが全体8番手となる1分24分955と好パフォーマンスを発揮したが、予選Q1では最終アタックで1分22分746と15番手のニコ・ヒュルケンベルク(ハース)に、わずか0.016秒及ばず。Q2進出を逃したのはマイアミ・グランプリ以来で、今季3度目である。
ペナルティーについては、ターン13でシャルル・ルクレール(フェラーリ)を妨害したとされる件はお咎めなしとなったものの、もう1件については「22号車(角田)が27号車(ヒュルケンベルク)を不必要に妨害した」(スチュワード)。「22号車はアタックラップ中だったものの、前のラップより約3秒遅かったことで、ターン10で大きくコースを外れた時点でラップを放棄してレコードラインから外れていれば、妨害は避けられた」との理由で『有罪』となった。
角田はチームの公式サイトを通して、「FP3でのペースを考えると、Q1を突破できなかったことは残念です。そして、我々はこのレースウィークの初めからペース不足に苦しんでいるので、これを検討する必要があります」と複雑な胸中を明かす。
続けて、「最終ラップは良かったと思うし、満足していますが、全体的にペースが足りていません。明日はドライコンディションになるので楽観的でいるし、できるだけ多く追い抜いて、ポイントを狙っていきます」と予選を振り返るとともに、決勝への意気込みを語っている。
一方で、F1公式サイト『F1.com』のインタビューでは、「FP3とは違って全くペースがなく、明らかにフラストレーションが溜まっています」と思わず本音を吐露。「コンディションが違うとはいえ、それでもFP3とQ1では全くペースが違いました。FP3の方が路面に水が多かったにもかかわらず、グリップがありました。とても奇妙なことですが、今後のためにその理由を理解しなければなりません」と、より強く悔しさや苛立ちを露わにしている。
チームはSNSで「タフな1日」「不運な1日」だと、この予選を表現する。だが、テクニカルディレクターのジョディ・エッギントンは、「FP3では車のバランスが非常に良く見えたが、予選は期待外れの結果になった」と失望を示す。角田については「Q2進出まであと一歩だったが、車のバランスが必要な状態に達しておらず、ヒュルケンベルグや(アストンマーティンのランス・)ストロールとの僅差の戦いのなかで、ラップタイムにおいて代償を支払わされることとなった」とコメントを残した。
現地メディアの報道もさまざまな反応を示している。イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「アルファタウリの予選はわずか17分で終了。ツノダもニック・デ・フリース(18番手→17番手に繰り上げ)もQ1敗退を喫し、前者の日本人ドライバーはペナルティーのせいで19番手からのスタートを余儀なくされた」と伝えている。
フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は、「ユウキは予選16番手という残念なタイムを記録。FP3で希望を得たアルファタウリのドライバーはより良い結果を望んでいたが、AT04のパフォーマンスに失望した」と、辛口評価を下す。
そして、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は「アルファタウリの両ドライバーのQ1敗退は、ツノダのグリッド降格のせいでさらに憂鬱なものとなった」と、それぞれネガティブに評している。
大きなペナルティーを科された日本人ドライバーは、この苦境からどこまで巻き返せるのだろうか。決勝のスタートは、まもなくだ。
構成●THE DIGEST編集部
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雨天のなか、フリー走行3回目(FP3)では24周回でベストタイムが全体8番手となる1分24分955と好パフォーマンスを発揮したが、予選Q1では最終アタックで1分22分746と15番手のニコ・ヒュルケンベルク(ハース)に、わずか0.016秒及ばず。Q2進出を逃したのはマイアミ・グランプリ以来で、今季3度目である。
ペナルティーについては、ターン13でシャルル・ルクレール(フェラーリ)を妨害したとされる件はお咎めなしとなったものの、もう1件については「22号車(角田)が27号車(ヒュルケンベルク)を不必要に妨害した」(スチュワード)。「22号車はアタックラップ中だったものの、前のラップより約3秒遅かったことで、ターン10で大きくコースを外れた時点でラップを放棄してレコードラインから外れていれば、妨害は避けられた」との理由で『有罪』となった。
角田はチームの公式サイトを通して、「FP3でのペースを考えると、Q1を突破できなかったことは残念です。そして、我々はこのレースウィークの初めからペース不足に苦しんでいるので、これを検討する必要があります」と複雑な胸中を明かす。
続けて、「最終ラップは良かったと思うし、満足していますが、全体的にペースが足りていません。明日はドライコンディションになるので楽観的でいるし、できるだけ多く追い抜いて、ポイントを狙っていきます」と予選を振り返るとともに、決勝への意気込みを語っている。
一方で、F1公式サイト『F1.com』のインタビューでは、「FP3とは違って全くペースがなく、明らかにフラストレーションが溜まっています」と思わず本音を吐露。「コンディションが違うとはいえ、それでもFP3とQ1では全くペースが違いました。FP3の方が路面に水が多かったにもかかわらず、グリップがありました。とても奇妙なことですが、今後のためにその理由を理解しなければなりません」と、より強く悔しさや苛立ちを露わにしている。
チームはSNSで「タフな1日」「不運な1日」だと、この予選を表現する。だが、テクニカルディレクターのジョディ・エッギントンは、「FP3では車のバランスが非常に良く見えたが、予選は期待外れの結果になった」と失望を示す。角田については「Q2進出まであと一歩だったが、車のバランスが必要な状態に達しておらず、ヒュルケンベルグや(アストンマーティンのランス・)ストロールとの僅差の戦いのなかで、ラップタイムにおいて代償を支払わされることとなった」とコメントを残した。
現地メディアの報道もさまざまな反応を示している。イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は「アルファタウリの予選はわずか17分で終了。ツノダもニック・デ・フリース(18番手→17番手に繰り上げ)もQ1敗退を喫し、前者の日本人ドライバーはペナルティーのせいで19番手からのスタートを余儀なくされた」と伝えている。
フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport NEXTGEN-AUTO.com』は、「ユウキは予選16番手という残念なタイムを記録。FP3で希望を得たアルファタウリのドライバーはより良い結果を望んでいたが、AT04のパフォーマンスに失望した」と、辛口評価を下す。
そして、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は「アルファタウリの両ドライバーのQ1敗退は、ツノダのグリッド降格のせいでさらに憂鬱なものとなった」と、それぞれネガティブに評している。
大きなペナルティーを科された日本人ドライバーは、この苦境からどこまで巻き返せるのだろうか。決勝のスタートは、まもなくだ。
構成●THE DIGEST編集部
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