バレーボール

「誰が日本を止めるんだ?」8戦全勝の日本男子バレーに海外驚嘆! 勝負を決めた石川祐希に識者も興奮「灼熱の一打!」【VNL男子バレー】

佳子S.バディアーリ

2023.06.25

強烈なスパイクを決めたかと思えば、見事なワンハンドのディグで守備でも貢献。石川は獅子奮迅の活躍で勝利に貢献した。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 現地6月24日、フランス・オルレアンで開催中の国際バレーボール連盟(FIVB)が主催する男子の『ネーションズリーグ(VNL)』予選ラウンド2週目で、プール4の第4戦が行われた。世界ランク7位の日本代表は、同8位のアルゼンチン代表と対戦。セットカウント3-2(25-18、25-22、31-33、22-25、15-12)で激戦に競り勝ち、開幕から8戦全勝で8連勝を飾った。

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 30年ぶりのブラジル撃破で開幕7連勝とした日本代表。歓喜の勝利から中1日で対戦する相手は、5勝2敗で5位につけるアルゼンチンだ。開幕戦でイタリアを倒した後、ブラジルにはフルセットでの黒星。2週目はフランスに逆転勝ちしている。東京五輪銅メダルメンバーから5選手を招集するなか、1週目で全試合に出場したセッターのルチアーノ・デセッコが2週目は登録外。イタリア・セリエAのパワーバレー・ミラノで、主将・石川祐希と主力を担うミドルブロッカーのアグスティン・ロセルは、前日のブルガリア戦でブロック6本を記録しており、サーブ力も含め注意が必要な選手だ。

 日本の先発は、アウトサイドヒッターが石川と高橋藍、オポジットに宮浦健人、ミドルブロッカーが小野寺太志と山内晶大、セッターは関田誠大、リベロが山本智大。ブラジル戦と同じメンバーで臨んだ。

 第1セットは互いにサイドアウトを繰り返し、膠着状態が続く。中盤、日本は相手のサーブミスの後、高橋(藍)のフェイントでブレークに成功して波に乗る。このセットで8得点を挙げアタック決定率89%をマークすることになる宮浦が後衛からパワフルな打球で連続得点。直後に高橋(藍)がサーブで相手守備を崩して自らバックアタックを打ち込み、リードを3点に広げる。さらに、関田のサーブで3度のブレークに成功。終盤に石川のエースでアルゼンチンを突き放し、試合を先行した。

 石川の3得点などで序盤をリードした第2セットは、後半にアルゼンチンの若手攻撃陣の強打とロセルの連続ブロックで逆転を許す。終盤、宮浦が強烈なサーブで相手守備を追い込み、一気に形勢を挽回。3点のリードを守ってセットを連取した。

 だが、ここからアルゼンチンが底力を発揮する。第3セット序盤、石川が転倒し足首を痛めるアクシデントに見舞われる。選手たちが駆け寄り、フィリップ・ブラン監督も心配な様子だったがプレーを続行。その後、日本がリードを奪うが、小野寺とバトルを演じたロセルのエースで追いかける展開に。終盤に高橋(藍)の奮闘で再びリードを奪い、途中交代の高橋健太郎が値千金のブロック。小野寺がマッチポインを引き寄せるも、そこからデットヒートがスタートする。日本は7度にわたりチャンスを阻止されて逆転を許し、3度の抗戦及ばずセットを落とした。

 第4セットは、エース2本の後に高橋(藍)と宮浦のバックアタックが次々と相手コートを捉え、前半に最大7点までリードを広げる。ところが、再び猛攻を仕掛けた相手に接戦へ持ち込まれる。20-20から被ブロックとアタックエラーで立ち止まるとそのまま振り切られ、フルセットへ突入した。
 
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勝負どころの終盤で主将・石川が存在感!