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「我々にできることはなかった」角田裕毅、スプリントは苦しい16位で猛省。欧州専門メディアが「アルファタウリは存在せず」と酷評

THE DIGEST編集部

2023.07.02

13番グリッドからスプリントに臨んだ角田は16位でフィニッシュ。決勝ではどのような走りを見せるか。(C) Getty Images

13番グリッドからスプリントに臨んだ角田は16位でフィニッシュ。決勝ではどのような走りを見せるか。(C) Getty Images

 F1第9戦のオーストリア・グランプリは現地7月1日にスプリントが行なわれ、アルファタウリの角田裕毅は16位でフィニッシュした。
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 シュートアウト(予選)では1分6秒896を計測して突破に成功した角田は、Q2で11番手のタイムを記録するも、最終コーナーでのトラックリミット違反によって抹消されてしまい、最終的に13番手。迎えたスプリントでは、ウェットからドライに変化する難しいコンディションの中で厳しいレースを強いられ、前日の予選と同じ順位で今季2度目のスプリントを終えている。

 全体的に厳しい結果に終わった2日目を終えた後、彼はチームの公式サイトを通して、まずはシュートアウトについて「何と言ったらいいのか分かりませんが、結局のところ、十分なペースがありませんでした。チャンスを最大限に活かしたいと思いましたが、2度目のアタックが数ミリのトラックリミットで抹消されてしまったので、間違いなく悔しいです」と振り返り、さらにスプリントや決勝にも言及した。

「スプリントは16位止まりでした。トリッキーだったし、今日は我々にできることはあまりありませんでした。特にストレートのスピード不足で、パフォーマンスを最大限に発揮できず、車の能力を最大限に引き出すことができませんでした。インターミディエイト・タイヤでのペースは良かったのですが、ドライとウェットの間では、かなり遅くなりました」

「他のコースでも同様の限界点があることが分かっているので、過去の経験から得た知識を活かし、自分自身をリセットして、明日(決勝)に集中します。各車の差は小さく、常に完璧である必要があるため、決勝は何が起こるか分かりません」
 
 アルファタウリはSNSで、このオーストリアでの2日目についても「タフな1日」と投稿しているが、チーフ・レースエンジニアのジョナサン・エッドルスは「金曜日から残っていた新品のソフトタイヤ2セットを使用できたことで、2台ともシュートアウトでQ2に進出できた。Q2では両ドライバーとも限界までプッシュしたが、ユウキはトラックリミットを超えたため、11番手の可能性を失った」と語り、スプリントを以下のように振り返っている。

「午後のスプリントは、直前に雨が降ったため、インターミディエイトが正しいタイヤの選択だったが、このような状況ではDRSがないため、ポジションを取り戻すのは困難だった。入賞は上位8名のみということで、今日ポイントを獲得するのは常に困難だった。今後は、ドライコンディションが予想される明日のレースに集中したい」(※ニック・デ・フリースはシュートアウト14番手でスプリントは17位)

 欧州各国の専門メディアの報道を見ると、フランスのモータースポーツ専門サイト『Motorsport.NEXTGEN-AUTO.com』は「スプリントにアルファタウリは存在せず。角田、デ・フリースともに輝きを放つことはなかった」と厳しく伝え、ポーランドのF1専門サイト『dziel pasje』は「アルファタウリ、スプリントでも結果は振るわず。ファエンツァのドライバーは好調さを見せられず、明日も後方からのスタートとなる」と報じ、決勝についても悲観的であることを窺わせた。

 そして、イタリアの自動車専門サイト『MOTORIONLINE』は、「アルファタウリは、依然として困難が続いている。シュートアウトでは何とかQ2に進出するも、日本人ドライバーはトラックリミットでベストタイムを奪われ、またトラフィックの犠牲にもなった。スプリントは13番手からのスタートを余儀なくされ、レースの末にポイント圏内からは程遠い16位に順位を落としてしまった」と、終始ネガティブに報じている。

構成●THE DIGEST編集部

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