バレーボール

日本代表、格下の中国にフルセットの辛勝! 高橋藍が“苦戦”した理由を明かす「ナーバスになっていた」【男子バレーVNL】

THE DIGEST編集部

2023.07.05

チーム最多の18得点を挙げた石川。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 現地7月4日、開催中の国際バレーボール連盟(FIVB)が主催する男子の『ネーションズリーグ(VNL)』は、フィリピン・パサイで予選ラウンド3週目の初日を迎えた。世界ランク6位の日本代表は、同22位の中国代表と対戦。セットカウント3‐2(24-26、25-23、21-25、25-23、15-12)で逆転勝利を収め、開幕から破竹の9連勝により、予選3試合を残して早くも決勝ラウンド進出が確定した。

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 30年ぶりのブラジル撃破をはじめ、フランスやアルゼンチンを倒すなど、予選2週までの8戦を全勝で終え単独首位に立つ日本代表。3週目の登録メンバーは、アウトサイドヒッター(OH)石川祐希、高橋藍、大塚達宣、富田将馬、オポジット(OP)西田有志、宮浦健人、ミドルブロッカー(MB)小野寺太志、山内晶大、高橋健太郎、セッター(S)関田誠大、リベロ(L)山本智大と小川智大と、これまで通り。S深津旭弘とOH甲斐優斗に替わり、それぞれのポジションに永露元稀とエバデダン・ラリーが今大会で初招集された。

 対戦相手の中国は、ブルガリアとの開幕戦で勝利した後、6連敗。2週目最後のドイツ戦で2勝目を挙げ復調を目指している。宮浦と同じく昨季ポーランドリーグでプレーした身長207cmのOHチョウ・ケイインと、サントリーサンバーズに昨季まで所属した214cmのMBポン・シーコンらが主力を務める。

 日本は、OHが石川と高橋藍、MBは小野寺と山内、OPに西田、セッター関田とリベロ山本を先発に起用。連勝の勢いそのままに中国を圧倒するかと思われたが、我慢の戦いが待ち受けていた。
 
 第1セットで日本は、エース1本を含む小野寺のサーブでいきなり4連続ブレーク。中盤には、高橋藍の2連続エースと石川のブロックなどで、リードを最大9点に広げる。一時、被ブロックなどで詰め寄られるが、大量リードに救われセット先取に迫る。ところが、エースで始まったチョウのサーブに予想外の展開を強いられる。24-19からレセプションで苦戦が続き、中国の猛攻を受けブラックアウト。7連続失点で大逆転を許してしまう。

 第2セットは、高橋藍の2度目の連続エースで優位に立ったものの、中国のブロックに形勢を覆されて劣勢が続く。だが、石川のエースで反撃を開始。西田に待望のエースが出ると、途中出場の大塚が奮闘し中盤に逆転する。再び突入したデットヒートを高橋藍と石川の攻撃で凌ぎ、山本が上げた渾身のディグがダイレクトで相手コートに落ちセットポイント。それを石川がクロス弾でものにしてセットを奪取した。

 第3セットで序盤にサーブミスが散見した日本は、リズムがつかめないまま停滞。終盤にセッター永露とOP宮浦を投入して2点差まで巻き返すが、相手のセットポイントでレセプションが乱れ、再び先行を許す。
 
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