水泳の世界一決定戦「世界水泳」は7月24日、女子100メートル平泳ぎの予選が行なわれ、2012年ロンドン五輪銅メダリストの鈴木聡美が登場。1分6秒20の5位で準決勝進出を決めた。

　福岡県出身の鈴木は地元の大声援を受けて予選4組に登場。前半から伸びのある泳ぎで、後半も力強いブレストでトップに浮上。そのまま押し切り、なんとこの組１位でフィニッシュ。タイムは高速水着時代の2009年にマークした自己ベストを14年ぶりに更新。地元のヒロインの会心の泳ぎに、会場は大喝采。ゴール後は本人も目を丸くするほどビックリした表情でタイムを確認した。
  　鈴木はレース後、「タッチした瞬間に会場がドッと沸いて、誰かまたすごい記録を出したのかなと思って見たら、自分が1番で『あれっ？』と思ってタイムを見たらベストだった。ダブルの驚きです」と笑みがこぼれた。高速水着時代の自分を越えたことには「今までの練習が間違いではなかった」と自信を深めた。

　故郷の声援ももちろんパワーになった。「家族、友達、地元の応援のありがたみを感じられ、力になった」と応援に感謝を述べた32歳は「周りを気にせず、自分のレースをしたい」と夜の準決勝に向け、気を引き締めた。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

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