バレーボール

東京五輪優勝監督からの「一緒にやりたい」が移籍の決め手! 日本代表の西田有志&山本智大がパナソニック入団会見

北野正樹

2023.07.28

「パンサーズ」のポーズをとる西田有志(左)と山本智大(右)。 写真:北野正樹

 バレーボールの男子V1のパナソニック パンサーズは7月27日、大阪府枚方市のパナソニックアリーナで、日本代表のOP西田有志(23)とリベロの山本智大(28)の入団記者会見を開いた。フランス代表監督として東京五輪を制した後、パナソニック監督を務めているティリ監督も同席した会見で、2人は同監督の存在を移籍の決め手として挙げた。

「歴史と伝統のあるチーム。ティリ監督はブラン(日本代表)監督とは違った考え方や思考があると思うので、僕のバレー人生において成長の一歩になるのかと思って」と山本が言えば、西田も「日本代表になって、フランスラウンドで初めてお会いしたのがティリ監督。スターが集まっているチームをまとめ、五輪で優勝させている監督。そんな監督から『一緒にやろう』と言ってもらえたのが決め手でした」と声を揃えた。

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 その2人を前に、ティリ監督は西田について「初めてフランス(の試合)で会って、素晴らしい選手だと思った。身長は高くないものの跳べるし、スイングスピードも速かった」と第一印象を語り、「最初はクロスを抑えようとしたら、ラインいっぱいに決められた。どちらを締めても決められてしまった」と、西田対策が通用しなかったことを明かした。

 また、山本についても「本当にうまい」と感じたため、フランス代表のリベロに実力で追い越される可能性を「ちょっと、危ないよ。この選手、本当に上手だよ」と、冗談めかして伝えたという。

 さらにティリ監督は「雰囲気やスピリットが2人とも非常に良くて、それがパナソニックでもあっていると感じ、一緒にプレーしたいと思った」と、練習や試合に取り組む姿勢も評価したという。

 一方、国内移籍を選択した理由について、西田は「海外からのオファーもあったが、今、何を優先するべきか、自分の中で何が必要かを結構、長い時間考えた」と打ち明け、「来年に五輪がある中で、環境を変えることが今の自分のパフォーマンスとしてどうなのかを考えた時、ティリ監督の『一緒に』という言葉に救われた気持ちがあった。そこで海外だけがすべてではない、海外も一つの目標ではあるが、今年じゃないなと」と決断までを語った。

 また、日本女子代表主将の妻、古賀紗理那(NEC)については「率直に言えば寂しい。なかなか、会う機会も少なくなるし。でも『自分はこの道を行きたい』と最初に話した時、すごく理解をしてくれ『行きなよ』みたいに押し出してくれた感じ」と、新妻の理解を得られたことも強調した。

 山本も「イタリアでやった方がいいとも思うが、日本にもいい外国人選手はいるし、サーブのレベルも上がっている。日本でプレーしてもスキルアップにつながる」と話す。
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ネーションズリーグでは「表彰台に上がっていないので悔しさは誰よりも感じている」

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