ベラトール初のタイトルマッチは、まさかの幕切れとなった。

　7月30日、さいたまスーパーアリーナで行なわれた『超RIZIN.2』のベラトールフライ級王座決定戦、堀口恭司と神龍誠による日本人対決は1ラウンド25秒、偶発的なアイポークにより神龍が試合続行不能となり、ノーコンテストに終わった。

　誰も予想できない結末に会場は騒然とし、一部ブーイングも沸き起こった。堀口は険しい表情を浮かべてケージから降り、神龍もタオルをまとった状態でうなだれた。

　右目に氷を当てて会見場に入ってきた神龍はノーコンテスト裁定になったことに「やってしまった。続けなくちゃプロじゃないなと思った」と苦しい胸中だったと吐露。戦う意思はあったというが、リングドクターから「角膜が傷ついている」と指摘され、「もう変えられない」と無情の裁定を受け入れるしかなかった。23歳は会見後、病院に直行した。

　一方、堀口は「パンチを払おうと思ったけど、（神龍の）目に入ってしまった。お互い踏み込むタイミングが重なった」とアイポークの瞬間を振り返り、「アクシデントだったので、そのまま続くと思ったので戦う準備をしていた」と語った。
  　まさかの結末に一部ファンは納得できず、ブーイングと怒号が飛んだ。32歳のファイターは「本当に見えないのであれば、やるべきじゃない。プロなのでずっと成績が残るわけだし。目が見えないのであれば、やるべきじゃないと思う」と持論を展開。自分が逆の立場だったら続けたかという問いに「自分ならやりますね」と笑い飛ばした。

　ベラトールのスコット・コーカー代表は「目も腫れていたし、ドクターの判断だから仕方がない」と首を振り、「近いうちにリマッチができたら」と二人の再戦を約束。堀口も「アメリカでも日本でも、どちらでもいい。リングでもゲージでも」と歓迎した。

　新設されたばかりのベルトが、いきなり空位になる異常事態。前途多難の船出となった。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

【動画】まさかのノーコンテスト！堀口恭司vs神龍誠をチェック

【PHOTO】さいたまスーパーアリーナを華やかに彩った「Bellatorガール」＆「RIZINガール」を特集！

【関連記事】ベラトール初のフライ級王座、堀口恭司vs神龍誠はまさかのノーコンテスト!! 突然の幕切れに会場騒然！【超RIZIN2】