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格闘技・プロレス

PFP論争、クロフォードと井上尚弥は「信じれないほどの僅差」。それでも米放送局が“モンスター”を2位とした理由は?

THE DIGEST編集部

2023.08.04

4階級制覇を達成した井上。次は4団体統一を目指す。写真:松尾/アフロスポーツ

4階級制覇を達成した井上。次は4団体統一を目指す。写真:松尾/アフロスポーツ

 世界のボクシング界を沸かせた1週間を終え、最強ランキングの行方に注目が集まった。

 先月25日に行なわれたボクシングのWBC・WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチで、挑戦者で前バンタム級4団体統一王者の井上尚弥が、2団体統一王者のスティーブン・フルトンに8回1分14秒TKO勝ちを収め、4階級制覇を成し遂げた。その5日後には世界ウェルター級4団体統一王者決定戦でテレンス・クロフォードがエロル・スペンスJr.を9回TKO勝ちで破り、世界初の2階級4団体統一を達成。これを受けて、ボクシング界で最も権威ある米国の専門誌『The Ring』は、現地7月31日に全階級を通しての最強ランキング「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」の最新版を作成した。
 
 いずれも難敵を圧倒する内容でのTKO勝ちとなり、甲乙つけがたい結果となったが、最新のランキングでは1位にクロフォード、2位に井上が選出された。また『The Ring』誌以外のメディアが独自に展開するPFPもクロフォードを1位に推す形となった。

 米スポーツ専門局『CBS SPORTS』も「ボクシング・パウンド・フォー・パウンド・ランキング:クロフォードが信じられないほどの僅差で井上尚弥を上回ってトップに立つ」との見出しで、ウェブ記事を掲載。記事内で最新のPFPを紹介している。

「近年のボクシング史上最も驚異的な5日間だった」と2つの試合を称えた同メディアは「偉大なキャリアを決定づける勝利をこれ以上ない内容で掴んだふたりは、最高のPFPボクサーとして称賛を浴びた」と両者を絶賛。そして、「このような信じられないほど魅惑的なパフォーマンスにどのようにして差をつけるのか?」と問いかけた。

 同メディアがランク付けの根拠としたのは「彼らが倒した2人のファイターの認識されたランキング」であるとした。井上が倒した無敗の王者フルトンも強力な相手ではあったが常時ランキングに入っていたわけではなく、一方でクロフォードが対戦したスペンスは当時多くのPFPランキングでトップ5の常連。互いにランキング上位同士の対戦でクロフォードが「より危険な相手を倒した」と評価した。

 ただし、クロフォードと井上にやはり優劣はつけがたく、「ともに今世紀最高のボクサーとして、ステップアップし続けているため、この議論に敗者はいない」とも綴り、両者が現在のボクシング界を代表する存在だとしている。

『CBS SPORTS』が発表した7月末時点でのPFPランキングは以下の通り。

1 テレンス・クロフォード
2 井上尚弥
3 オレクサンドル・ウシク
4 ドミトリー・ビボル
5 デビン・ヘイニー
6 カネロ・アルバレス
7 エロル・スペンスJr.
8 タイソン・フューリー
9 ガーボンタ・デービス
10 シャクール・スティーブンソン

構成●THE DIGEST編集部
【動画】クロフォード&井上尚弥がダウンを奪った衝撃シーン

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