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格闘技・プロレス

「審判は完全に間違っている!」オーフレイムの“唇パックリKO”を元王者と米老舗誌が疑問視【UFC】

THE DIGEST編集部

2019.12.13

ジャッジの採点ではオーフレイムが優位となっていただけに、主審の判断には不満の声が強まっている。 (C) Getty Images

ジャッジの採点ではオーフレイムが優位となっていただけに、主審の判断には不満の声が強まっている。 (C) Getty Images

 衝撃敗戦のジャッジが波紋を広げている。

 現地時間12月7日に、アメリカ・ワシントンのキャピタル・ワン・アリーナで開催された総合格闘技団体『UFC』のファイトナイトのメインマッチで、ジャルジーニョ・ホーゼンストライクとのヘビー級戦に臨んだアリスター・オーフレイムはTKO負けを喫した。

 ド迫力の熱戦を演じ合った影響は凄まじかった。とりわけ、最終5ラウンド目で、ホーゼンストライクが、ダイビング気味に放った右のフックを顔面に受けてしまったオーフレイムは、唇がパックリと切れ、歯が剥き出しの状態となるほどのダメージを負わされ、試合後は縫合手術のために病院へ直行する羽目となった。

 だが、この熱戦の結果には、疑問の声も上がっている。というのも、雌雄が決したホーゼンストライクの右フックを浴びた直後、尻餅をついたオーフレイムは、すぐさま立ち上がりファイティングポーズをとった。にもかかわらず、レフェリーのダン・ミラグリオッタがノックアウトをコールしたからだ。

 このミラグリオッタのジャッジには、元現役戦士も苦言を呈している。元UFCミドル級王者で、現在は解説者としてマルチな活躍をしているマイケル・ビスピンは、自身のポッドキャスト番組『Believe You Me』で、次のように指摘した。

「レフェリーのダン・ミラグリオッタ。俺はミラグリオッタが大好きだぜ。彼は良い奴だし、とても、とても、優秀なレフェリーで、ハードな仕事もやってると思う。それに彼らが難しい状況の中で一瞬の判断をしなきゃいけないのも分かってる。だが、オーフレイムはノックアウトじゃない。
 
 確かにホーゼンストライクはオーフレイムにパンチを浴びせ、唇がパックリと裂けるダメージを負わせた。それで終わっていれば、ノックアウトだったかもしれない。だが、オーフレイムは立ち上がって、相手と反対方向に歩き出していた。ホーゼンストライクとの間合いを取ろうとしていたんだ。それなのに試合を止めたのは、なかなか珍しい光景だったな」

 このビスピンの意見に同調するかのように、米老舗誌『Forbes』もミラグリオッタに辛辣な意見を飛ばしている。

「この状況におけるミラグリオッタの行動は完全に間違っていた。レフェリーは負傷したファイターが、ダメージからの回復中にもかかわらず、試合続行不可の判断を進めるべきじゃなかった。ミラグリオッタの立ち振る舞いは不適切だった」

 スポーツの世界にタラレバは付き物だが、もしも、あのまま、オーフレイムが戦いを続けていた場合、試合結果は変わっていたのだろうか……。

構成●THE DIGEST編集部
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