世界陸上ブダペスト大会は現地8月26日、女子マラソンが行なわれた。松田瑞生(ダイハツ)は、日本人トップとなる2時間29分15秒の13位でゴール。目標の入賞には届かなかったが、ベストコンディションでないなかで42.195キロを完走した。
【動画】日本勢の入賞はゼロ。松田らのゴールの瞬間をチェック
前半は大集団の中で粘り強い走りを披露。だが25キロ手前で先頭集団のペースアップにふるい落とされると、大きく引き離された。それでも最後まで歯を食いしばり、日本人トップの13位でフィニッシュ。ゴール後は自力で歩行できず、大会スタッフの肩を借り右足を引きずる様子が見られた。
長い道のりを走り切ったことを高く評価する意見がある一方で、日本歴代2位のタイムを持つ新谷仁美(積水化学)は、「体調不良や怪我を抱えながらでも走った、と美談にしようとする人いるけど、美談で済まされる問題じゃない」と主張したうえで、以下のように続けた。
「『怪我をしてでも走らないといけない』っと思ってしまう選手が出てくるのでやめていただきたいです。走る、走らないを選ぶのは選手本人だけど、周囲がそれを良しとするのは違うと思います」
競技人生を考えれば、選手らには棄権という選択肢もある。松田の状態について詳細は明かされていないが、選手一人ひとりが正しい選択ができるような環境づくりを周囲は心掛けたい。
構成●THE DIGEST編集部
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