パリ五輪出場をかけて戦う『ワールドカップバレー2023』の女子大会が９月19日、国立代々木競技場 第一体育館で実施され、日本代表はプエルトリコをストレートで下し、開幕３連勝を飾った。

　第１セット、高さのある相手に苦戦しながらも、25-23で何とかものにした日本。特に相手オポジット、ブリタニー・アバクロンビーに11点を許し、ムードが悪くなっていた。そんななか、日本は先発したミドルブロッカー（MB）宮部藍梨に代わり、第２セットから渡邊彩をコートに送った。

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「やっぱりリズムを変える意味で使われたと思う」と試合後に報道陣の前で自身の役割を話した渡邊は、「自分のパフォーマンスをいつもどおりにすること。あとは表情とか、声掛けっていうのを一人ひとりの目をちゃんと見て、なるべく強張らないように『大丈夫、いける、いける』っていう感じでコミュニケーションとりながらやっていくのを意識しました」と続けた。
  　だが簡単には、相手の攻撃を封じられなかった。渡邊も「やっぱり自分も硬さとかあった」と振り返るように、第２セットの序盤、ビハインドを負った。それでも強力な相手11番に打たせないように対策を講じたと口にする。

「相手のオポジットに対してセッターの傾向が出ていて、コーチ陣から『こうなったら、ここに付いて』と指示が明確に出ていたので、ライトの効果率を下げることが出来たのかなと思います」

　初の五輪予選に挑む最年長は、国立代々木競技場 第一体育館で7789人からの声援を受けたことに「やっぱ凄いですね。応援の力を改めて感じますし、テレビの中の世界じゃないんだなと思うと、高揚した気持ちになります」と目を輝かせた。

　20日にはブルガリア戦を迎える日本。渡邊は、「オフェンス面で打数をもらって、攻撃の幅を使って仕掛けていきたい。ブロック面ではAパスが入ったときの駆け引きと、サイドの動きを速くして、味方がディフェンスしやすいようにやっていけたら」と気を引き締めた。

取材・文●永野祐吏（THE DIGEST編集部）

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