バレーボール

ベンチスタートの石川真佑が語る自身の「役割」と「課題」。 トルコ戦で“怒涛の追い上げ”に貢献も「崩れた場面で...」【女子バレー】

永野祐吏(THE DIGEST編集部)

2023.09.24

第3セットの劣勢の場面で、日本に希望をもたらした石川。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 多くの時間をベンチで過ごしながらも沸々と闘志を燃やす選手がいる。石川真佑だ。

 開催中の女子バレーボール『ワールドカップ』。ここまでリリーフサーバーとしての起用が多く、出場機会に恵まれてこなかった石川は、9月23日に実施されたトルコ戦の第3セット、8-14と劣勢の場面で投入されると、これまで秘めていた持ち前の力を発揮。相手ブロックを見て強打と軟打を打ち分けて得点を重ね、チームに勢いを取り戻させた。

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 怒涛の追い上げを日本は見せ、22‐22で追いつくと先にセットポイントを奪取。しかし、その後、石川にボールが上がるも相手の守備に阻まれ4連続失点を喫しセットカウント1-2とした。ムードが悪くった日本。第4セットは相手の強打を止められず、12-25と虚しい敗退となった。

 世界ランキング1位の強さを痛感させられた第3セット中盤で、日本に希望の光を照らした石川は、「流れが悪いときに入る場面が多い。そういったなかで自分がどれだけ点数を取って、自分たちのリズムを作って勝ちきれるのかっていうのを、結果として出さないといけない」と自身の役割を説明する。
 
 今回は「良いときに決めきれた」一方、苦しい場面で手こずった。そんな23歳は「崩れた場面で、もう少し決めきれるようにしたい」と悔しさを滲ませる。24日の最終ブラジル戦に目を向けた彼女は「相手は勝負どころで強い」と警戒。そして自身の課題をこう語った。

「思い切っていきたいですが、そういったなかでも冷静に判断していきながら、スパイクの選択肢を自分のなかで持って、ただ打つだけでなく相手をしっかり揺さぶって点数を取っていきたい」

 この試合でトルコが五輪出場権を手にしたので、B組の残る五輪枠は1つ。5勝1敗で並ぶ相手との直接対決で勝った方に夢の切符は渡される。石川は、「途中から入っても勝ちきれるように、明日もやっていきたい」と闘志を燃やした。

取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)

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