元日本代表の指揮官が厳しい立場に追い込まれている。
現地9月25日、フランスで開催中のラグビーワールドカップ(W杯)2023で、過去優勝2回を誇るオーストラリア代表がウェールズ代表と対峙し、6-40の完敗を喫した。3連勝で勝点14に伸ばしたウェールズが準々決勝に一番乗りで進出した一方、2敗目となったワラビーズ(オーストラリア代表の愛称)はW杯で初となる1次リーグ敗退の窮地に陥った。
オーストラリアを率いるのは、元日本代表ヘッドコーチ(HC)のエディー・ジョーンズ氏。同氏は2015年W杯の南アフリカ戦で日本を歴史的勝利に導いた名将で、日本の次期HCの有力候補となっている。
そんな百戦錬磨の指揮官は大舞台で苦戦を強いられている。オーストラリアは1次リーグ初戦のジョージア戦は勝利を収めたものの、第2戦のフィジー戦は15-22で敗北。7点差だったため勝点1こそ手にしたものの、69年ぶりの金星を献上する痛恨の1敗を喫した。
至極当然、地元メディアからは非難の声が上がっている。オーストラリアの全国紙『The Australian』は「エディー・ジョーンズは自滅の代理人だ…再び」と代表チームの不振に警報を鳴らし、「ファイトも、スピリットも、創意工夫もない。イングランドが彼を解任するのに時間がかかりすぎたが、ワラビーズはもっと早く行動を起こす必要がある」と解任論をぶち上げている。
シドニーに拠点を置く日刊紙『The Daily Telegraph』のジュリアン・リンデン記者は「数字上では1次リーグ突破の可能性がまだ残っているとしても、すべては終わった」と白旗をあげている。
続けて、「ワラビーズはラグビーW杯史上初めて1次リーグ突破を逃し、苦戦するチームは二度と復活できないほどの危機に転落するかもしれない」と立て直しには時間がかかると持論を展開しながら、「非難の大半は当然ながらエディー・ジョーンズ監督に向けられることになる」と指摘。こちらも指揮官の解任は時間の問題と見通しを立てている。
しかも、別の豪紙がジョーンズHCがW杯開幕前の8月末に、日本ラグビー協会とオンライン面談を行なったと報道。記事によると、内容は日本代表の次期HCに関することで、W杯後の退任が決定している日本代表のジェイミー・ジョセフHCの後任人事に関わっているという。
ウェールズに敗れた後、ジョーンズHCは「オーストラリアの全サポーターに謝罪したい」とコメント。母国メディアから「日本ラグビー協会の面接を受けたのか?」と問われると「何を言っているのか分からない」と苛立ちを隠せず、「オーストラリアのために100パーセント全力を注いでいる」と強気に返している。
昨年12月にイングランド代表監督を解任後、今年1月に5年契約で母国代表監督に就任したジョーンズHCだが、思うような結果を残せずメディアからの信頼は地に落ちている。このままW杯の舞台から、ひっそりと姿を消してしまうのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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オーストラリアを率いるのは、元日本代表ヘッドコーチ(HC)のエディー・ジョーンズ氏。同氏は2015年W杯の南アフリカ戦で日本を歴史的勝利に導いた名将で、日本の次期HCの有力候補となっている。
そんな百戦錬磨の指揮官は大舞台で苦戦を強いられている。オーストラリアは1次リーグ初戦のジョージア戦は勝利を収めたものの、第2戦のフィジー戦は15-22で敗北。7点差だったため勝点1こそ手にしたものの、69年ぶりの金星を献上する痛恨の1敗を喫した。
至極当然、地元メディアからは非難の声が上がっている。オーストラリアの全国紙『The Australian』は「エディー・ジョーンズは自滅の代理人だ…再び」と代表チームの不振に警報を鳴らし、「ファイトも、スピリットも、創意工夫もない。イングランドが彼を解任するのに時間がかかりすぎたが、ワラビーズはもっと早く行動を起こす必要がある」と解任論をぶち上げている。
シドニーに拠点を置く日刊紙『The Daily Telegraph』のジュリアン・リンデン記者は「数字上では1次リーグ突破の可能性がまだ残っているとしても、すべては終わった」と白旗をあげている。
続けて、「ワラビーズはラグビーW杯史上初めて1次リーグ突破を逃し、苦戦するチームは二度と復活できないほどの危機に転落するかもしれない」と立て直しには時間がかかると持論を展開しながら、「非難の大半は当然ながらエディー・ジョーンズ監督に向けられることになる」と指摘。こちらも指揮官の解任は時間の問題と見通しを立てている。
しかも、別の豪紙がジョーンズHCがW杯開幕前の8月末に、日本ラグビー協会とオンライン面談を行なったと報道。記事によると、内容は日本代表の次期HCに関することで、W杯後の退任が決定している日本代表のジェイミー・ジョセフHCの後任人事に関わっているという。
ウェールズに敗れた後、ジョーンズHCは「オーストラリアの全サポーターに謝罪したい」とコメント。母国メディアから「日本ラグビー協会の面接を受けたのか?」と問われると「何を言っているのか分からない」と苛立ちを隠せず、「オーストラリアのために100パーセント全力を注いでいる」と強気に返している。
昨年12月にイングランド代表監督を解任後、今年1月に5年契約で母国代表監督に就任したジョーンズHCだが、思うような結果を残せずメディアからの信頼は地に落ちている。このままW杯の舞台から、ひっそりと姿を消してしまうのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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